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【市況】<株式トピックス>=年間上昇率上位に医薬品、食品が浮上

 年末の東京株式市場は、市場参加者が限定されたものの、日経平均株価は3日続伸で1万9000円台を回復する堅調な展開となった。

 30日の大納会の日経平均株価は、前日比51円48銭高の1万9033円71銭で取引を終えた。2015年の日経平均株価は昨年末に比べ1582円94銭上昇し4年連続の陽線となった。年間の上昇率は9.1%だった。一方、30日の東証株価指数(TOPIX)は前日比3.91ポイント高の1547.30で取引を終えた。2014年のTOPIXは昨年末に比べ139.79ポイント上昇し、年間の上昇率は9.9%だった。

 さらに、東証1部の年間上昇率を見ると、明治ホールディングス<2269>、塩野義製薬<4507>、小野薬品工業<4528>といった医薬品銘柄や、日本水産<1332>、山崎製パン<2212>、雪印メグミルク<2270>などの食品株が上位を占めた。

 これについて市場関係者は「医薬品、食品といえば、従来の投資家の見方では、“景気動向にあまり左右されずに業績は安定しているものの、成長性にはやや乏しい”といった評価を込めてディフェンシブストックとされていた。今年は、海外要因に左右されにくい上に、インバウンド関連の特需も追い風となって、上昇率上位を占めたようだ」としていた。

 ただ、注意したいのは、医薬品でも食品でもある程度の大手メーカーになると、輸出や海外生産を含めて海外売上比率がかなり高まっていることも事実。つまり、医薬品・食品=内需株との認識も見直しが必要な時期にきている。(冨田康夫)


出所:株式経済新聞(株式会社みんかぶ)

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