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【特集】「復権」ゲーム専用機、PS4販売最高で有力タイトル続々 <株探トップ特集>

カプコンの日足チャート 「株探」多機能チャートより

―販売3000万台最速突破で活性化する市場―

●ゲーム専用機復権でソフト大手に注目

 スマホゲームの台頭でこの数年、存在感を失いつつあったゲーム専用機向けソフトに大手ソフトメーカーが再び力を入れている。据え置き型ゲーム機ではソニー <6758> 傘下のソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)が販売する「プレイステーション4」(PS4)が歴代「プレイステーション」ハードウエア史上最速での普及拡大が続いており、これを追い風に有力タイトルの投入を活発化させている。

●販売好調の「PS4」が刺激

 「PS4」については、11月22日時点で全世界の累計実売台数が3020万台を突破したことをSCEが11月25日に発表している。クリスマス商戦でさらに販売を伸ばしていることが確実視されており、この数年、基本プレイ料金無料で利用者増を続けてきたスマホ向けゲームとは単純比較できないものの、ゲーム専用機が見直される動きになっている。

 「PS4」については、高画質ゲームが楽しめるだけでなく、映像、音楽、テレビ視聴といったサービスが充実していることが評価されているが、大手ソフトメーカーが自社の看板タイトルや対応ゲームソフトの投入を積極化させていることも、普及を後押しする一因となっている。

●看板タイトルで攻勢のスクエニ

 その筆頭は「ファイナルファンタジー」や「ドラゴンクエスト」など数々の人気シリーズを輩出してきたスクエニHD <9684> 。16年1月28日には「ドラゴンクエストビルダーズ アレフガルドを復活せよ」を発売するのに続き、「ファイナルファンタジー15(フィフティーン)」「ファイナルファンタジー7 リメイク」、「ドラゴンクエスト11 過ぎ去りし時を求めて」の投入も計画している。

 「ファイナルファンタジー7 リメイク」は、1997年1月に発売、全世界市場での総出荷本数980万本はシリーズで最高を記録した作品の完全リニューアル版として開発しており、ゲーム専用機の全盛期にプレイしたゲームユーザーの取り込みを狙っている。

●コーエーとバンナムは大ヒットコミックをゲーム化

 同じく年明けにはセガサミー <6460> が人気シリーズの最新作「龍が如く 極」を1月21日に発売、コーテクHD <3635> は1月28日に「三國志13」、2月18日には大ヒットコミックをゲーム化した「進撃の巨人」を発売予定にある。 人気コミックのゲーム化では、バンナムHD <7832> も4月21日に「ワンピース バーニングブラッド」の発売を予定している。

●「3DS」も根強い人気

 据え置き型では「PS4」の普及が拡大する一方、任天堂 <7974> の携帯ゲーム機「ニンテンドー3DS」も根強い人気を誇る。人気スマホゲームを移植したミクシィ <2121> [東証M]のニンテンドー3DS版「モンスターストライク(通称モンスト)」は12月17日の発売翌日の18日に出荷が100万本を突破した。

 カプコン <9697> が11月28日に発売した「モンスターハンタークロス」も12月24日に国内で300万本を出荷したことを発表しており、16年中には人気シリーズの新作「逆転裁判6」の発売を計画、テレビアニメ化も決定しており、メディアミックスで人気を高める計画だ。

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