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【市況】今週の【早わかり株式市況】 一時2万円回復も、欧州金融緩和策が失望され週末急落

日経平均 日足チャート 「株探」多機能チャートより
 今週の株式市場は、日経平均が前々週の後半から節目の2万円を目前に足踏みが続く中、先駆した内需株を中心に売りが優勢となり、2日続落してスタート。上値の重さが意識された。
 翌1日は朝方発表された7-9月期法人企業統計で全産業の設備投資額が前年同期比11.2%増と8年半ぶりの大きな伸び率となったことが好感され、大幅に反発。中国の11月PMI(製造業購買担当者景気指数)が悪化したことを受け、伸び悩む場面もあったが、大引けにかけてヘッジファンドなど海外勢の買いが膨らみ、3ヵ月ぶりに2万円を回復した。その後はECB理事会や米雇用統計といった重要イベントを控え、様子見姿勢が強く2万円の大台を下回る展開となったものの、下値は限定的だった。
 しかしながら、週末は欧州中央銀行(ECB)の追加金融緩和策が事前予想を下回ったことで欧米株式相場が急落したことを受け、東京市場も売りが殺到し、大幅に反落した。日経平均は一時1万9500円を割り込み、下げ幅が495円まで売り込まれる場面があった。

 日経平均は、前週比379円(1.91%)安の1万9504円と7週ぶりに反落し、11月16日以来の安値水準で取引を終えた。週間の振れ幅は567円と前週の207円から拡大した。


 来週は昨日発表された米雇用統計が市場予想を上回る好調な内容で米利上げが確実な情勢となったことからNYダウが大幅反発しており、日経平均は2万円を目指す展開で始まるとみられる。その後は週末のメジャーSQを意識した相場となりそうだ。重要イベントとしては、国内では7-9月期GDP改定値や10月の景気動向指数に注目したい。海外では中国の11月貿易収支や米国の11月小売売上高に注視する必要があろう。

◆マーケット・トレンド(11月30日~12月4日)

【↓】 11月30日(月)―― 大幅続落、中国株続落・商品安を警戒
 日経平均 19747.47( -136.47)  売買高24億6693万株 売買代金 2兆9090億円

【↑】 12月 1日(火)―― 3ヵ月ぶりに2万円回復、設備投資拡大を好感
 日経平均 20012.40( +264.93)  売買高20億5018万株 売買代金 2兆4304億円

【↓】 12月 2日(水)―― 2万円「一日天下」、目先の目標達成感で反落
 日経平均 19938.13( -74.27)  売買高18億9807万株 売買代金 2兆3057億円

【↑】 12月 3日(木)―― 円安を背景に小反発、ECB理事会を控え模様眺めムード
 日経平均 19939.90( +1.77)  売買高18億6336万株 売買代金 2兆1139億円

【↓】 12月 4日(金)―― 435円安、ECB緩和策を失望で大幅反落
 日経平均 19504.48( -435.42)  売買高20億4719万株 売買代金 2兆4314億円

◆セクター・トレンド(11月30日~12月4日)

(1)郵船 <9101> 、川崎汽 <9107> など海運株が急反落
(2)JR東海 <9022> など陸運、セブン&アイ <3382> など小売といった内需株が売られた
(3)みずほFG <8411> など銀行、第一生命 <8750> など保険といった金融株は続落
(4)王子HD <3861> などパルプ・紙、花王 <4452> など化学といった素材株もさえない
(5)SMC <6273> など機械、日立 <6501> など電機といった輸出株は値を保つ
(6)JX <5020> など石油、国際石開帝石 <1605> など鉱業株は堅調

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