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【特集】清水洋介氏 【ショック安後の相場を読む】 (1) <相場観特集>

清水洋介氏(Argo Navis・フィナンシャルコンシェルジュ)
清水洋介氏 (Argo Navis・フィナンシャルコンシェルジュ)

 4日の東京株式市場は「ドラギショック」ともいうべき波乱相場展開となった。3日に行われた欧州中央銀行(ECB)理事会では追加金融緩和を決めたが、その内容は市場の期待に届かず、欧米株式市場が軒並み急落、その衝撃は東京市場にも波及した。日経平均株価は435円を超える大幅安で、にわかに年末高のシナリオにも暗雲が漂う。これをマーケット関係者はどうみているのか。年末年始に向けた相場見通しについて、清水洋介氏 (Argo Navis・フィナンシャルコンシェルジュ)にずばり意見を聞いた。


●「12月決算企業の権利取りなど注目」

 東京株式市場は、年末年始相場の株高は期待できるとみている。

 欧州中央銀行(ECB)の量的緩和決定は期待外れとの見方から、4日の株式市場は下落した。米国の利上げに向けた動きを懸念した面もありそうだ。ただ、この下げで悪材料はかなり織り込んだと思う。

 今後1ヵ月程度の日経平均株価のレンジは1万9200円から2万500円程度を見込んでいる。

 今後の焦点は15~16日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で決定される可能性がある米国の利上げを市場がどう受け止めるかだ。ただ、米利上げも景気の良好さを示したものと判断されれば、株価は上昇基調が見込めるだろう。

 12月はNISA(少額非課税制度)の資金枠に余裕がある投資家からの駆け込みの買いも期待できる。

 このなか、12月期決算企業への配当や優待権利取りに期待したい。個別企業では、キリンHD <2503> やサッポロHD <2501> などのビール会社、それにカゴメ <2811> やカンロ <2216> [東証2]、すかいらーく <3197> などに注目している。

(聞き手・岡里英幸)

<プロフィール>
大手証券会社に入社後、外資証券会社、外資系オンライン証券会社などを経て、証券アナリスト、テクニカル分析の一人者として、「チャートの先生」「ストラテジスト」として、テレビのレギュラー出演や・雑誌の連載等で活躍し、現役ディーラーとして日々相場と対峙している。 10年以上続いているメールマガジン「日々是相場」や投資に関しての講演などを行っている。 2014年5月株式スクール開校、証券投資の本質、株式投資の楽しさを啓蒙している。

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