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2015年10月31日09時00分

【市況】富田隆弥の【CHART CLUB】 「11月、宴のあと」

株式評論家 富田隆弥

◆2007年10月(サブプライムショック当初)、日経平均株価は日足二段上げとなり、夏場の下げに対し73%戻して200日平均線を突破した。しかし、高値奪回には至らず厚い節に差し掛かって頭打ち、その後「大勢二段下げ」に向かい、金融工学を駆使した無謀なマネーゲームに終わりを告げた。

◆いま日経平均は1万9000円台を回復、9月29日安値1万6901円から2100円余り戻し、夏場の下げ幅4045円に対してはまだ54%戻し。まだ戻り余地を残すところで、「半値戻しは全値戻し」と強気な声も聞えてくる。だが、アヤ戻しのチャートはデッドクロスの平均線(日足は75日線&200日線、週足は13週線&52週線)や日足の一目均衡表「雲」など節目に差し掛かったところ。さらなる上伸にはこの厚い節を突破しなければならない。

◆そして、カギを握るNYダウ。28日はFOMCのあと少し乱高下したが、結局198ドル高の1万7779ドルとほぼ高値引けとなり、再びイエレンマジックに踊った。チャートは夏場の下げ(2981ドル幅)に対して80%戻して200日線を上抜き、5月高値1万8351ドルまであとわずかとなった。だが、波動はまだアヤ戻しの範疇で、1万8000ドル前後は厚い節目の正念場となる。

◆NYはリーマンショックの底打ちから6年半上昇を続けたが、この夏場に1万5370ドルまで下げ、上昇トレンドに亀裂を入れた。そのあと日足は強い二段上げを描いているが、これまでの流れは07年の日本株とウリ二つ。もし、高値を抜けずに頭打ちとなるなら「過剰流動性のマネーゲーム」は明確に終焉を告げるだろう。その意味で、高値1万8351ドル突破を確認するまで安心できない。

◆日米とも、夏場の急落で市場には「売り」が溜まっていた。その売り方がいま買い戻し(ショートカバー)を強いられている。それは指数もそうだし個別株にも言えることだが、それが原動力となりチャートは「アヤ戻し」を演じており、チャートは至ってセオリー通りと言える。

◆問題は、買い戻しが一巡して勢いが止まったあと。新たな買い材料が出てこないと、マネーゲームの蒸し返しには限度もあろう。そして、再び軟化するなら「大勢二段下げ」へ試練が始まることも想定される。FOMC、日銀会合、そして「郵政上場」という当面のイベントを通過したあと(宴のあと)が問題であり、11月相場のポイントになろう。

(10月29日 記、毎週土曜日9時に更新)

情報提供:富田隆弥のチャートクラブ

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