USENNEX Research Memo（3）：さらなる成長に向け経営体制をバージョンアップ

■USEN-NEXT HOLDINGS<9418>の会社概要

3. 事業形態
事業セグメントは、コンテンツ配信事業、店舗サービス事業、通信事業、業務用システム事業、エネルギー事業の5つである。コンテンツ配信事業では、個人向けに映画や電子書籍といったデジタルコンテンツを配信している。そのほかの4事業では、法人や個人事業主による業務店など中小事業所・各種施設に対して運営支援などのサービスを提供しており、店舗サービス事業では、飲食・小売といった業務店や各種施設に対して、音楽配信や店舗DX、店舗向け集客支援など店舗経営のためのソリューションサービスを提供している。通信事業では、オフィス向けなどに、ネットワーク・セキュリティなどのサービス提供やインターネットサービスなどの代理販売を行っている。業務用システム事業では、ホテルや病院などに向けて、自動精算機やフロント業務管理システムなどの機器販売や保守サービスを行っている。エネルギー事業では、店舗サービス事業や通信事業の顧客などに対し、高圧/低圧の電力やガスの販売を行っている。

こうした事業はそれぞれ、同社傘下の連結子会社が運営しており、コンテンツ配信事業は(株)U-NEXT、(株)TACT、店舗サービス事業は(株)USENのほかキャンシステム(株)、(株)USEN Media、(株)USENテクノサービス、USEN-NEXT Design(株)、(株)USEN FB Innovation、(株)ユーズミュージック、WannaEat(株)、(株)USEN TRUSTが運営している。通信事業はU-NEXT、(株)USEN ICT Solutions、(株)USEN Smart Works、(株)USEN NETWORKS、(株)USEN-NEXT LIVING PARTNERS、(株)U-MX、(株)Next Innovation、Y.U-mobile(株)、業務用システム事業は(株)アルメックス、エネルギー事業は(株)USENと(株)U-POWERが行っている。

後述するが、2023年8月期は様々な面で大きな成果があった。これを機に、同社は次の成長へ向け、2023年9月より経営体制をバージョンアップした。従来はホールディングスの役員が社長として各事業会社を経営し、宇野社長がそれを束ねていたが、同社の規模が大きくなったこともあり、事業運営の権限を役員に委譲する体制とした。バージョンアップの目的は、各事業に管掌取締役を配置することで経営の監督機能を強化する、各取締役に管掌事業の意思決定を一任することでよりスピーディな事業展開を実現する、管掌を事業子会社よりも大きな枠組みとすることでグループシナジーを創出しやすい体制を構築する――の3つである。これにより、規模がさらに大きくなっても、成長を継続できるという考えだ。

（執筆：フィスコ客員アナリスト　宮田仁光）

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