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8940 インテリックス

東証S
568円
前日比
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PER PBR 利回り 信用倍率
18.4 0.40 3.17 11.90
時価総額 50.7億円
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インテリックス Research Memo(1):2024年5月期以降、利益は成長軌道に復帰する見通し


■要約

インテリックス<8940>は中古マンションをリノベーション(再生)してから販売するリノベーションマンション事業の先駆け的企業で累計販売戸数は2.5万戸超と業界最大手。2016年5月期以降、アセットシェアリング事業(不動産小口化販売)やリースバック事業を立ち上げるなど収益ポートフォリオの多様化と安定化に取り組んできた。2021年から省エネリノベーション「ECOCUBE(エコキューブ)」の販売を開始しており、脱炭素社会に貢献しながら成長を目指す中期経営計画を発表した。

1. 2022年5月期の業績概要
2022年5月期の連結業績は売上高で前期比12.0%減の36,139百万円、経常利益で同44.9%減の1,061百万円と減収減益に転じた。リノヴェックスマンションの販売件数が前期比20.5%減の1,129件、販売高が同16.2%減の26,240百万円と落ち込んだことや、2021年5月期の収益に貢献した好採算の収益不動産物件の売却が無くなったことも減益要因となった。ただ、収益不動産物件の仕入額は前期比36.4%増の242億円と増加に転じ、期末の保有残高も前期末比62億円増と積み上がるなど、先行きに関しては売上高の増加が見込める状況となっている。

2. 中期経営計画
2022年7月に発表した3ヶ年の中期経営計画では、リノベーションでCO2削減とQOL(Quality of Life)の向上に貢献し、最終年度の2025年5月期に売上高で591億円、経常利益で23億円を目指す方針を明らかにした。初年度となる2023年5月期は先行投資負担により増収減益見込みとなるが、2024年5月期から利益も高成長ステージに移行する見通しだ。けん引役となるのは「ECOCUBE」となる。温熱計算に基づく最適な断熱施工と高効率エアコン及び高機能換気システムの導入によって、冷暖房費の大幅削減を実現するとともに快適な生活や健康にも優しい住環境を提供する商品となる。2025年5月期のリノヴェックスマンション販売目標1,603件のうち、約5割を「ECOCUBE」にする。そのほか、アセットシェアリングやリースバック等のソリューション事業は、安定収益源として着実に収益を拡大していく方針だ。「ECOCUBE」は従来品よりも価格面で1割程度高くなるものの、省エネ住宅ローン減税の対象となっていることや冷暖房費を削減できることから割高感は払しょくされるため、同社の業績を今後けん引していく可能性は十分あると弊社では見ている。政府が脱炭素化社会の実現に向けて住宅分野の省エネ化を推進していることも追い風となる。同社は「ECOCUBE」の早期普及に取り組むため、FC展開も2022年4月よりスタートしており、今後の展開が注目される。

3. 2023年5月期業績の見通し
2023年5月期の連結業績は売上高で前期比17.4%増の42,417百万円、経常利益で同43.4%減の601百万円となる見通し。リノヴェックスマンションの販売額は件数増加や平均単価の上昇によって、前期比17.3%増の30,776百万円と増収に転じる見込み。一方、利益面では新事業分野育成やブランディング強化等の先行投資を7億円積み増すことが減益要因となる。新規事業分野では売主直販サイト「FLIE」の取り扱い物件を首都圏から全国に拡大していくほか、スマートフォンでいつでも自由に物件内覧ができる機能「スマビュー」などの開発を推進していく。

■Key Points
・2022年5月期は減収減益ながらも利益は会社計画並みで着地
・「ECOCUBE」の拡販で脱炭素社会の実現とQOLの向上に貢献しながら高成長を目指す
・2027年5月期に経常利益32億円を目指すことで、東証プライム市場の上場維持基準をクリアしていく方針

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《SI》

 提供:フィスコ

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