貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
日経平均株価の構成銘柄。同指数に連動するETFなどファンドの売買から影響を受ける側面がある
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8591 オリックス

東証P
3,211.0円
前日比
+9.0
+0.28%
PTS
3,191.5円
23:57 05/02
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
11.2 0.99 2.93 2.52
時価総額 39,012億円
決算発表予定日

銘柄ニュース

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魅力が薄れたら即売却、高配当・優待株で元手を5倍に増やす技

第23回 日本株&アメ株で勝つ人
~個人投資家4800人の調査で判明!
(バガー投資家・ドリームライナーさんの場合その2)


登場する銘柄
商船三井<9104>、郵船<9101>、千代田インテ<6915>、クリレスHD<3387>、オリックス<8591>

編集・構成/真弓重孝、取材/高山英聖(株探編集部)

【タイトル】ドリームライナーさん(50代・男性・兼業投資家)のプロフィール:
化学系素材メーカーで研究開発職を務める兼業投資家。2001年に株式投資を始め、専門性を強みに化学・非鉄金属株を中心にキャピタルゲインを積み上げてきた。08年には高配当・株主優待株の投資もスタートして、インカムゲインの獲得も重視するようになる。22年間で追加してきた元本は累計450万円。足元の日本株資産は6500万円。配当収入は生活費や趣味にあてている。現在、大阪府在住で妻と二人暮らし。画像は、約10年前の出張時に撮影した米ボーイングの航空機「ドリームライナー」。同機の関連銘柄での取引が印象深かったことから、ハンドルネームにしている。

前回記事「異変があったらすぐ逃げる、虚勢を張らないスタイルで元本15倍」を読む

兼業投資家のドリームライナーさん(ハンドルネーム)はキャピタルゲイン狙いの他に、高配当・優待株に資産の45%を配分している。そこに投じた元本は、足元で5倍に膨らんでいる。この成果を上げた方法は、次の2つになる。

1つは、高配当と売買益の二兎を追う"欲張り戦略"で、業績モメンタム(勢い)から株価が上昇しそうな銘柄を購入し、権利確定後をめどに売却する。もう1つが、利回りや優待内容に魅力がある銘柄を狙うオーソドックスな手法になる。

どちらの手法ともニュースや決算、またスクリーニングなどを入り口に銘柄を絞り込む。1銘柄あたりの購入株数は100~1000株前後が多く、全体の保有銘柄数は100を超えている。

銘柄選びは一般的なスタイルを取るドリームライナーさんだが、「らしさ」を発揮しているのが売却の仕方だ。保有を続ける魅力が薄れたらパッと別の銘柄に乗り換える。見切るときは損益の状況に左右されず、新たな好機を提供してくれそうな銘柄に果敢に資金を移していく。

このスタンスは、約20年前、研究者として働く化学系素材メーカーで失敗を通じて学んだ、ある気づきが関係している。それは一体どんなものか? 

2つの手法と事例を追っていこう。

海運2銘柄、約2カ月で売買益と配当を獲得

まず欲張り戦略について紹介すると、銘柄選びの基準は、配当利回りの目安が3%以上で、業績拡大とともに株価上昇を期待できそうな材料があるかになる。

直近の成功例は、海運大手の商船三井<9104>、日本郵船<9101>の2銘柄だ。いずれも2021年8月2日に1単元ずつ購入し、中間配当の権利落ち日となる9月29日に売却している。最低単元の投資で2銘柄の合計のリターンは、配当も含めて約60万円近くになった。

その成功のポイントは、9月末から株価が軟調になったことを甘く見ずに、配当の権利を確定したらすぐに売り抜けたことだ。その経緯は以下のようになる。

■商船三井の日足チャート(2021年6~11月)
【タイトル】

注:出来高・売買代金の棒グラフの色は当該株価が前期間の株価に比べプラスの時は「赤」、マイナスは「青」、同値は「グレー」。以下同


まず商船三井<9104>に投資したきっかけは、同社が21年7月30日に発表した22年3月期第1四半期決算(22年度1Q)だ。同決算で、物流の需給逼迫にともなう輸送費の上昇を受け、大幅な増収増益となり、配当も従来計画から数倍に増額された。

具体的には、経常利益が前年同期比14倍、純利益が同19倍に急拡大。通期業績の上方修正は、経常利益・純利益ともに14期ぶりに過去最高益を更新するもので、中間配当は70円→300円、期末配当も80円→250円に増額修正された。

■商船三井の22年3月期第1四半期決算
【タイトル】

ドリームライナーさんは輸送費の高止まりはしばらく続くと見込み、決算の翌営業日となる8月2日に同社株を購入した。当時の配当利回りは「6~8%程度」(本人)と、購入の目安とする3%以上を大きく上回っていたことも魅力だった。

同日には、郵船<9101>も購入している。2日後の8月4日に発表を予定している同社の決算が、商船三井と同じく好決算になると期待したためだ。その見立ては当たる。この決算で、郵船は22年3月期の経常利益を従来予想から35%の上方修正をした。また中間配当と期末配当も、従来から2倍以上に増額した。

2銘柄の株価は揃って右肩上がりで上昇し、約2カ月後の9月27日には、どちらも年初来高値を更新。株価は買値から両銘柄とも2倍近くに跳ね上がった。

高ボラを警戒、配当の権利落ちで即売却

2つの銘柄とも9月29日に売却したのは、前日28日の権利確定日の終値が、2社とも前日比▲7%ないし▲8%程度に落ち込んだため。

当時のボラティリティ(株価の変動率)の大きさに焦ったドリームライナーさんは、すぐにも売却したかったが、含み益もあったことから権利取りを優先し、確定直後に売り抜けた。商船三井は買値から+37%、郵船は+47%の水準で手仕舞うことができた。

ドリームライナーさんが、欲張り戦略で徹底していることは2つある。

※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。



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