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8119 三栄コーポレーション

東証S
2,430円
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業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
12.6 0.51 0.82
時価総額 62.0億円
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決算発表予定日

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三栄コーポ Research Memo(7):2026年3月期に経常利益20億円を目指す新中期経営戦略を開始


■成長戦略

1. 中期経営戦略
三栄コーポレーション<8119>は、中期経営戦略「SANYEI 2025」(2024年3月期~2026年3月期)を開始した。定量目標は、売上高で500億円、経常利益で20億円、経常利益率4%とする目標を掲げた。同社の過去を遡ると、2017年3月期に売上高49,785百万円、経常利益2,436百万円であったことから、定量目標が達成不可能ではないことがわかる。重点施策は、「グループ事業構造、事業ポートフォリオの見直し」「スピード感のある新規取組の促進」「ワークライフバランス」「ガバナンスの強化」の4つを設けた。「グループ事業構造、事業ポートフォリオの見直し」の一例としては、家電事業が工場の稼働率低下などにより業績が落ち込んでいるが、専任営業の配置や調理家電「Vitantonio」のブランドポジショニング改革などに着手しており、早期の成果が期待できる。「スピード感のある新規取組の促進」では、ネット事業の拡大強化、環境商材の拡販、中国や東南アジアも視野に入れた海外市場開拓などが注目される。

2. 「グループ事業構造、事業ポートフォリオの見直し」の進捗
「グループ事業構造、事業ポートフォリオの見直し」に関しては、新中期経営戦略がスタートする前から取り組みが始まっているプロジェクトもあり、対策が加速している。ドイツの陶磁器「Villeroy & Boch」を輸入販売するエッセンコーポレーションは解散・清算が決定した。調理器具よりも陶磁器のマーケットが小さく、競争も熾烈であり、売上が停滞していたことがその要因である。ベネクシーでは、店舗の業態を「BIRKENSTOCK」からセレクトショップである「BENEXY」「Quorinest」に変更する取り組みを行ってきており、2024年9月までに全店完了の計画である。それに伴い商品の継続投入及び認知度向上により業態変更後の店舗の来店魅力を作ることが課題となっている。L&Sコーポレーションでは店舗数の削減と卸売りへの注力への方針転換や新規販路開拓が進捗しており、収益性が確実に向上している(通期で前期比1億円超の利益改善見込み)。進捗に差はあるものの、選択と集中を過去から継続して行っており、改善効果が顕在化しつつあることがわかる。

3. 「スピード感のある新規取組の促進」の進捗
「スピード感のある新規取組の促進」に関しては、ECショップの立ち上げ、新商品の投入などが加速してきた。注目のブランドとしては、自社ブランド「BENEXY」の新商品投入が2023年10月に行われた。同ブランドは、フットウェア小売と修理事業を通じて20年以上にわたり消費者の「足」に寄り添ってきたベネクシーが立ち上げた、新規オリジナルフットウェアブランドである。初期のラインナップとして、「ミニマルベーシッククロッグ270」「ハイブリッドレースアップシューズ360」「アーチサポートタビソックスThe Crew Socks」など、それぞれいずれも普遍性を持ったベーシックなデザインと履き心地の良さを追求したとしている。

海外展開における新規軸としては、新潟県燕市の金属おろし金老舗メーカーの(株)ツボエと欧州独占販売店契約を締結し、ドイツ三栄(有)にて欧州域内での営業を開始した。日本の伝統的ものづくりによる商品は欧州で人気が高く、円安というを追い風もあるため、日本からの輸出による事業モデルも期待される。多機能で多様なポートフォリオを持つことにより、新規商品の投入においても柔軟かつスピーディな展開が可能となっている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)

《SI》

 提供:フィスコ

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