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7325 アイリック

東証G
717円
前日比
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時価総額 62.4億円
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アイリック Research Memo(7):2023年6月期第2四半期はプロモーション投資で減益なるも計画比では上振れ


■業績動向

1. 2023年6月期第2四半期連結業績の概要
アイリックコーポレーション<7325>の2023年6月期第2四半期の連結業績は、売上高が前年同期比13.8%増の2,888百万円、営業利益が同23.8%減の137百万円、経常利益が同23.8%減の143百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同32.8%減の74百万円となった。各事業が順調に推移して増収となったが、「保険クリニック」の大規模プロモーションを実施(2022年11月から俳優をイメージキャラクターに起用して全国TVCM放映や首都圏JR全線での交通広告、YouTube広告等を実施)したことで販管費が増加したため、各利益は減益となった。売上総利益は同16.4%増、売上総利益率は84.4%となり同1.9ポイント上昇した。販管費は同20.2%増、販管費比率は79.6%で同4.2ポイント上昇した。なお前年同期比で各利益は減益となったが、社内計画(第2四半期まで営業損失の想定)に対しては上振れて着地した。

2. セグメント別の動向
セグメント別の動向は次のとおり。ストック売上比率は全社ベースが39.1%で、セグメント別では保険販売事業の直営店部門・RM部門が21.0%、法人営業部門が10.3%、ソリューション事業のAS部門が83.1%、FC部門が39.9%、システム事業が62.7%となった。AS部門は「AS」シリーズID数増加、システム事業はOEM供給の売上増加に伴ってストック売上比率が上昇基調にある。

(1) 保険販売事業
保険販売事業は、売上高が前年同期比8.0%増の1,600百万円(直営店部門・RM部門が同8.9%増の1,365百万円、法人営業部門が同3.3%増の235百万円)で、営業利益(全社費用等調整前)が同38.8%減の127百万円となった。直営店部門ではコロナ禍の影響が徐々に和らぎ、大規模プロモーションの効果やブランド認知度の向上により、「保険クリニック」集客数が回復傾向となった。利益は広告宣伝費を中心とする積極投資の影響で減益となった。なお直営店の2023年6月期第2四半期末の店舗数は、前期末比2店舗増加の60店舗、新規集客数は7,068件(2022年6月期は通期で12,782件)、成約率は56.7%(同58.7%)、一世帯当たり成約単価は162千円(同164千円)となった。

(2) ソリューション事業
ソリューション事業は、売上高が前年同期比9.6%増の810百万円(AS部門が同12.6%増の454百万円、FC部門が同5.9%増の356百万円)で、営業利益が同4.5%増の268百万円となり、増収増益で順調であった。AS部門は「AS」シリーズのID数が順調に増加してストック収益が伸長した。なお売上高の内訳は初期登録料・月額利用料が298百万円、OCR売上高が63百万円、保険コンサルティング(教育含む)売上高が87百万円、その他ソリューション売上高が6百万円となった。2023年6月期第2四半期末時点のID数は、大型代理店への「AS-BOX」導入も寄与して合計10,231ID(代理店・銀行が5,942ID、保険会社が4,289ID)となった。前期末比では合計236ID増加(代理店・銀行が367ID増加、保険会社が131ID減少)した。

FC部門の店舗数は前期末比2店舗減少の194店舗(新規出店4店舗、閉店4店舗、直営化2店舗)となった。店舗数は小幅に減少したが、生産性向上効果により増収となった。なお売上高の内訳は初期登録・基本料金・店舗利用料が173百万円、共同募集に伴う保険手数料が111百万円、ロイヤリティ売上高が44百万円、その他サービスに伴う売上高が28百万円となった。

(3) システム事業
システム事業は、売上高が前年同期比50.2%増の479百万円、セグメント利益が同837.3%増の131百万円となった。売上高の内訳は「スマートOCR」関連が同15.0%増の300百万円、受託開発等が同209.2%増の179百万円となった。「スマートOCR」を含む新規受託開発が好調に推移し、定額課金(国税庁、統計センターなど)や従量課金(みずほ銀行など)のストック収益が伸長した。また、増収効果により大幅増益となった。

3. 財務の状況
財務面で見ると、2023年6月期第2四半期末の資産合計は4,594百万円で前期末比16百万円増加した。主に現金及び預金が減少し、売掛金及び契約資産が増加した。負債合計は763百万円で同13百万円減少した。主に買掛金や未払費用が増加し、契約負債が減少した。純資産合計は3,830百万円で同30百万円増加した。この結果、自己資本比率は83.4%で同0.4ポイント上昇した。特に大きな変動はなく、自己資本比率は高水準を維持している。また、キャッシュ・フローの状況にも懸念材料は見当たらない。無借金経営であり、弊社では財務の健全性は極めて高いと評価している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)

《NS》

 提供:フィスコ

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