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7325 アイリック

東証G
717円
前日比
-7
-0.97%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
39.0 1.72 2.09
時価総額 62.4億円
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決算発表予定日

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アイリック Research Memo(1):保険分析・販売支援プラットフォーマーのFintech企業


■要約

アイリックコーポレーション<7325>は、自社開発した業界唯一のワンストップ型保険分析・検索システム「保険IQシステム(R)」(以下「保険IQシステム」)を活用し、保険分析・販売支援プラットフォーマーとして事業展開するFintech企業である。セグメント区分は保険販売事業、ソリューション事業、システム事業である。保険販売事業は「保険IQシステム」を活用した日本初の来店型保険ショップ「保険クリニック(R)」(以下「保険クリニック」)直営店運営及び法人営業を展開し、ソリューション事業は保険代理店・銀行・保険会社向け「AS」シリーズの開発・販売及び「保険クリニック」FC事業を行う。システム事業は子会社(株)インフォディオのAI搭載次世代型光学的文字認識システム「スマートOCR(R)」(以下「スマートOCR」)の開発・販売などを展開している。「保険クリニック」はスタッフの提案力、取扱商品の充実度、契約手続き、アフターフォローなどで高い評価を得ており、「保険IQシステム」を活用した同社の強み・競合優位性がある。

1. 2023年6月期第2四半期は大規模プロモーション投資で減益なるも計画比では上振れ
2023年6月期第2四半期の連結業績は、売上高が前年同期比13.8%増の2,888百万円、営業利益が同23.8%減の137百万円、経常利益が同23.8%減の143百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同32.8%減の74百万円となった。各事業が順調に推移して増収となったが、「保険クリニック」の大規模プロモーションを実施したことで販管費が増加したため、各利益は減益となった。売上総利益は同16.4%増、売上総利益率は84.4%となり同1.9ポイント上昇した。販管費は同20.2%増、販管費比率は79.6%で同4.2ポイント上昇した。なお前年同期比で各利益は減益となったが、社内計画(第2四半期まで営業損失の想定)に対しては上振れて着地した。

2. 2023年6月期は減益予想を据え置くも上振れ余地
2023年6月期の連結業績予想は、売上高が前期比17.8%増の6,122百万円、営業利益が同27.2%減の304百万円、経常利益が同28.1%減の310百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同30.0%減の179百万円と期初予想を据え置いた。広告宣伝費や開発費を中心に販管費が増加するため減益予想としている。第2四半期時点の営業利益は社内計画(損失想定)を上回る水準となったが、下期も積極的な投資を継続することに加え、大規模プロモーションの効果が成約や売上の形で本格的に寄与するのは第4四半期以降と想定し、現時点では期初時点の計画を据え置いている。弊社では、新規出店の先行投資が2022年6月期までにおおむね完了して新規集客数・成約数の増加によって利益が出やすい収益体質となっていること、プロモーション効果やコロナ禍の影響緩和で新規集客数が増加基調となっていること、さらにストック収益が主力のAS部門やシステム事業が順調に拡大していることを勘案すれば、2023年6月期は減益でも上振れ余地があり、さらに2024年6月期は収益拡大基調が期待できると考えている。

3. Fintech企業として中長期成長ポテンシャル大きい
同社は新型コロナウイルス感染症の拡大(以下、コロナ禍)による事業環境の変化に対応して、2022年6月に新たに3か年計画(2023年6月期~2025年6月期)を策定し、1年目を「再始動の年」、2年目を「投資継続の年」、3年目を「成長の年」と位置付けた。保険分析・販売支援プラットフォーマーとして、第1の柱である「保険クリニック」事業の拡大、第2の柱である「AS」シリーズの拡大、そして第3の柱と位置付ける「スマートOCR」の拡販によって収益拡大を図るとともに、業界の枠を超えたFintech企業としての成長を目指す方針である。広告宣伝費の増加により3か年計画の期間中は一時的に利益拡大が鈍化する可能性もあるが、最終的にはブランド認知度の向上やストック収益の拡大によって広告宣伝費の増加を吸収する見通しで、弊社ではFintech企業として中長期成長ポテンシャルが大きいと評価している。

■Key Points
・来店型保険ショップ(直営、FC)、保険分析・販売ソリューション、スマートOCRを展開
・2023年6月期減益予想据え置きだが、プロモーション効果で上振れ余地
・Fintech企業として中長期成長ポテンシャルが大きい
・事業環境の変化に対応した新たに3か年計画を策定

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)

《NS》

 提供:フィスコ

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