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証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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6730 アクセル

東証S
1,636円
前日比
-11
-0.67%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
11.3 1.43 4.40 11.78
時価総額 183億円
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メガチップス
決算発表予定日

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アクセル Research Memo(4):パチンコ・パチスロ機向け半導体需要の拡大により連続2ケタ増収増益を達成


■業績動向

1. 2023年3月期の業績概要
アクセル<6730>の2023年3月期の連結業績は売上高で前期比35.7%増の14,474百万円、営業利益で同92.4%増の1,614百万円、経常利益で同81.0%増の1,813百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同56.4%増の1,353百万円と2期連続の2ケタ増収増益となり、期初計画や2022年9月に上方修正した計画に対して、いずれも上回って着地した。収益柱であるパチンコ・パチスロ機向けG-LSI、メモリモジュールの販売が好調に推移したことが主因だ。

同社推計による2023年3月期のパチンコ・パチスロ機の市場規模は、前期の174万台から158万台と2期ぶりに減少に転じた。2022年3月期は旧規則機の撤去期限※であった2022年1月末に向けて新規則機への入れ替え需要が発生し、2023年3月期はその反動減が出た格好だ。一方、同社のG-LSI販売個数は業界シェアが約50%と変わらなかったものの、リユース率が前期の35%から30%に低下したこと、顧客側で在庫を積み増す動きがあったこともあり同4万個増の51万個となった。また、メモリモジュールは業界シェアが約65%から約80%に上昇し、リユース率も同15%から10%に低下したことから、販売個数は同26万個増の103万個となった。これら製品の数量増に加えて販売単価の上昇もあって売上高は大幅増収となった。

※2018年2月に改正された「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行規則」においてパチンコ・パチスロ機とも射幸性を抑えるよう規則改正が行われ、従前の機種については期限までに撤去し、新規則機に置き換え必要があった。2021年4月時点でもまだ設置台数の約5割弱が旧規則機で占める状況(同社推計)となっていた。


売上原価率は製品ミックスの変化や円安等による仕入コストの上昇が影響して、前期の67.0%から68.6%に上昇したが増収効果によって売上総利益は同29.3%増となった。販管費は前期比9.5%増の2,931百万円となった。このうち、研究開発費は同2.1%増の1,552百万円となった。純粋な開発費は435百万円と前期比34百万円減少したものの、人員増や業績連動賞与の支給による人件費の増加等で研究開発費全体では同32百万円の増加となった。その他の販管費は同221百万円の増加となったが、主には経営体制の強化や新規事業の体制整備、業績連動型賞与の支給に伴う人件費増等が増加要因となった。

営業外収支は前期比35百万円増加した。NEDOの公募事業に関する助成金収入は114百万円と前期比24百万円減少した一方で、投資事業組合運用益が61百万円増加したことが主因だ。また、親会社株主に帰属する当期純利益の増益率が経常利益よりも低くなっているのは、特別損失として投資有価証券評価損45百万円、子会社清算損17百万円など合わせて74百万円を計上したことが主因だ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《SI》

 提供:フィスコ

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