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4720 城南進学研究社

東証S
375円
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業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
1.52 1.33
時価総額 33.5億円
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決算発表予定日

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城南進研 Research Memo(9):2024年3月期に営業利益率10%を目指す(1)


■今後の見通し

2. 中期経営計画の進捗状況
城南進学研究社<4720>は2021年3月期から3ヶ年の中期経営計画をスタートしている。ビジョンについては、「総合教育ソリューション企業として、たくましい知性、しなやかな感性を育む能力開発のLeading Companyとなる」ことを掲げている。

業績目標としては2022年3月期に営業利益の黒字転換を実現し、最終年度の翌年度に当たる2024年3月期に、売上高営業利益率で10%を稼ぎ出す収益構造に変革することを掲げている。3ヶ年計画の2年目となる2022年3月期の業績についてはコロナ禍の影響が続いたこともあって、期初計画(売上高6,485百万円、営業利益260百万円)に対して売上高で6,254百万円、営業利益で78百万円と実績は下回ったものの、収益構造改革の断行により黒字体質への転換については目途をつけた格好だ。今後も以下の基本戦略を継続して推進することで売上高の再成長と収益性の向上を目指している。

(1) 「学びの個別最適化」を追求
「学びの個別最適化」を追求することで学力向上を図り、競争の激しい学習塾業界においてサービス面での差別化を図りながら事業拡大を進める。

「学びの個別最適化」に向けては、2022年3月期に城南コベッツにおいて各生徒のニーズに合わせた教育サービス「スタディ・フリープラン」を導入した。生徒は「デキタス」や「atama+」などのデジタル教材と学習管理アプリ「GoNAVI」を活用することで、最適な学習プランを立て学力向上を効率的に進めることが可能となる。こうした取り組みに、これまで蓄積してきた指導ノウハウ等を組み合わせることで顧客満足度の向上を図り、生徒数の拡大を図る戦略だ。2021年に実施した生徒・保護者アンケートでは、「教室の指導に満足している、又は非常に満足している」と回答した比率が98.8%と非常に高い結果を得ており、今後もこうした取り組みを推進することで、生徒数の拡大を目指す。

(2) 「教育ソリューション事業」の戦略的展開
同社では今後、BtoBのビジネスモデルとなる教育ソリューション事業を強化する方針を打ち出している。具体的には以下の3点に取り組んでいく。

a) 新個別指導塾スタイルによる城南コベッツのFC展開
城南コベッツのFC展開については、前述したデジタル・AI教材を活用した「学びの個別最適化」と経営効率の向上を図る新しいスタイルを確立することで収益力を強化するとともに、FCオーナーの新規獲得等により教室数の拡大を目指す。FC加盟を希望する他塾からの引き合いもあり、精査しながら加盟オーナーを増やす方針である。

b) 公教育や民間教育へのICT教材の拡販
公教育や民間教育へのICT教材の拡販とは、「デキタス」「デキタス・コミュ」を小中学校や学習塾、スポーツクラブ、学童保育等へ導入、拡販を進める取り組みのことだ。「EdTech導入補助金」事業が2023年3月期で終了することから、2024年3月期は売上高が一時的に落ち込む可能性はあるが、導入先での評価は良好なことから成長余地は大きいと弊社では見ている。同社は中期計画の目標として、有料受講生徒数3万人を目指している。

c) くぼた式育児法の拡販
「くぼた式育児法」については、既述のとおり園児数獲得のためのキラーコンテンツとして大手運営会社を中心に拡販活動を推進し、当面の目標として150園(海外展開含む)を目標に掲げている。そのほかにも英語環境での学童保育についても、英語教育の重要性が高まるなか需要が拡大すると見ており、運営ノウハウをパッケージ化してFC展開を進める予定だ。

(3) 付加価値の高い「幼少教育事業」の確立
幼少教育事業では、STEAMを中心とした教育プログラムの充実を図っており、なかでも人気の高い「りんご塾」の拠点拡大を城南コベッツ教室での併設も含めて推進する。また、複合型スクール「城南ブレインパーク」については2024年までに10拠点まで拡大する目標を立てている。「くぼたのうけん」の育児教室で育った生徒に対して、STEAMを中心とした複数の教育サービスを1ヶ所で提供することで、LTVの最大化と収益性向上を図る考えだ。

英語系学童、インターナショナル・スクール事業については、「ズー・フォニックス・アカデミー」「トレスター・インターナショナル・アフタースクール」「サニーキッズ・インターナショナルアカデミー」(非連結子会社のCheer plus(株)で運営)の3ブランドで、20教場まで拠点を拡大する計画である(2022年3月末時点で21教場)。これら拠点展開により、小学校3年生以下で中学生レベルの英語力を習得できる生徒数を多く育成する体制を構築していくほか、幼少教育事業で獲得した生徒を城南コベッツ等の他のグループ内サービスへと送客するなどシナジー効果も高めていく考えだ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《SI》

 提供:フィスコ

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