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4714 リソー教育

東証P
275円
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274.5円
23:38 05/10
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
24.8 4.97 3.64 3.13
時価総額 430億円
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リソー教育 Research Memo(6):学校内個別指導事業は会社計画を上回る増収増益を達成


■リソー教育<4714>の業績動向

2. セグメント別動向
(1) 学習塾事業
学習塾事業の売上高は前年同期比2.7%増の8,012百万円と過去最高を更新したものの、人件費や校舎のリニューアル工事費用の増加により、営業利益は同57.6%減の102百万円となった。主力の小学生は堅調に推移したものの、総合選抜・推薦入試で大学に進学する生徒の割合が上昇している高校3年生の卒塾時期が早期化し、全体生徒数は微減となったものの、サービスの質の確保のため授業料を2023年3月より5~7%引き上げたことにより増収を確保した。

校舎展開については、「TOMAS」を2023年4月に1校(中目黒校)新規開校し、増床・移転リニューアルを5校実施した。2023年8月末時点の校舎数は「TOMAS」が前年同月末比3校増の94校となり、「インターTOMAS」が12校、「メディックTOMAS」が4校、「Spec.TOMAS」が1校とそれぞれ横ばいとなった。

(2) 家庭教師派遣教育事業
家庭教師派遣教育事業の売上高は前年同期比0.6%減の2,334百万円と若干減少したものの、営業利益は広告宣伝費を中心に経費削減に取り組んだことで前年同期比101百万円増の91百万円となった。地方における少子化進行の影響を受けているほか、「TOMEIKAI」について複数の校舎で閉校を予定しており、対象拠点において生徒募集活動を積極的に実施しなかったことから、2023年8月末の生徒数は減少したが、売上高については、2023年3月より5~7%の授業料改定を実施したことや、生徒当たり売上単価の大きい「メディック名門会」の生徒数が順調に増加したことで微減にとどまっている。「メディック名門会」は2022年春に関西に2校を開校し現在20~30名が在籍しているが、年間の平均売上単価は「名門会」よりも高く、利益面でも増益に貢献したようだ。

校舎展開については、「名門会」で2023年4月に1校(京都駅前校2号館)新規開校し、2校を統廃合した。2023年8月末時点の校舎数は「名門会」が前年同月末比1校増の36校、「TOMEIKAI」が12校、「メディック名門会」が2校とそれぞれ横ばいとなった。

(3) 幼児教育事業
幼児教育事業の売上高は前年同期比2.1%減の3,103百万円、営業利益は同22.1%減の488百万円と2期連続で減収減益となった。主力の「伸芽会」で生徒数の減少傾向が続いたことが減収減益要因となった。

「伸芽会」については、コロナ禍で徹底した対策を施した運営体制が評価され、2022年2月期は生徒数が増加して売上高も伸長したが、生徒数の増加に見合う運営体制の強化が遅れたことでサービス品質が低下し、結果的に2023年2月期に生徒数が減少し、2024年2月期においてもその影響が残る格好となった。ただ、サービス品質については体制を強化したことで元の水準に戻っているようで、生徒数が大きく減少した年長組が退会する2023年11月以降は生徒数も前年並みの水準まで回復するのではないかと弊社では見ている。

校舎展開については2023年4月に「伸芽’Sクラブ学童」を1校(二子玉川校)、「コナミスポーツ伸芽’Sアカデミー」を1校(西宮校)それぞれ新規開校したほか、「伸芽会」を1教室移転リニューアル、定員に達した「コナミスポーツ伸芽’Sアカデミー」(品川校)を増床リニューアルした。2023年8月末時点で「伸芽会」は24教室、「伸芽’Sクラブ学童」は19校、「伸芽’Sクラブ託児」は8校と、横ばいとなった。

(4) 学校内個別指導事業
学校内個別指導事業の売上高は前年同期比15.5%増の1,429百万円、営業利益は前年同期比129百万円増の123百万円と半期ベースで過去最高を更新し、利益ベースでは通期の会社計画を上回る進捗となった。稼働校数は不採算校の整理(10校弱)を進めたことで前期末比5校減の81校(前年同月末比では1校減)にとどまったが、既存校における受講生徒数が稼働学年数の拡大もあって順調に増加し、校舎当たり平均売上高が前年同期比16.9%増となったことが収益性の向上につながった。同社が適正利益を得られる水準として目標設定している月額売上3百万円以上の校舎も、37校と前年同期から7校増加した。稼働校のなかでは5百万円に達している校舎もある。

(5) 人格情操合宿教育事業
人格情操合宿教育事業の売上高は前年同期比20.1%増の1,052百万円、営業利益は同3.8%減の40百万円となった。コロナ禍の収束とともに体験型ツアーの開催数及び参加者数が回復したほか、「TOMAS体操スクール」や「TOMASサッカースクール」なども堅調に推移し、売上高はコロナ禍前の水準(2020年2月期第2四半期累計売上高1,075百万円)にようやく回復した格好だ。校舎展開では「TOMAS体操スクール」を1校新規開校し11校となったほか、「TOMASサッカースクール」が5校、バルシューレ教室が2教室となっている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《AS》

 提供:フィスコ

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