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4563 アンジェス

東証G
50円
前日比
0
0.00%
PTS
50.2円
12:44 05/10
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
0.39 4.61
時価総額 101億円
決算発表予定日

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アンジェス Research Memo(9):円安の影響で2022年12月期の営業損失はやや拡大


■業績動向

1. 2022年12月期の業績概要
アンジェス<4563>の2022年12月期の事業収益は前期比4.5%増の67百万円、営業損失は16,316百万円(前期は15,632百万円の損失)、経常損失は14,610百万円(同13,588百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純損失は14,714百万円(同13,675百万円の損失)となった。

事業収益は、「コラテジェン(R)」が前期比23百万円減の11百万円となったものの、2021年4月に開設したACRLにおけるオプショナルスクリーニング検査の手数料収入が同25百万円増の55百万円となったことで若干ながら増収となった。「コラテジェン(R)」に関しては2021年までに田辺三菱製薬向けに一定量を出荷したことによる反動減となっている。売上原価は前期比37百万円の増加となったが、このうち4百万円は製品売上原価の増加による。「コラテジェン(R)」の出荷本数は減少したものの、2023年11月に使用期限切れによる廃棄が見込まれる製品について、在庫評価損として20百万円を引当計上した(2023年12月以降は新たに製造した製品を出荷する)。検査事業における売上原価は、受託件数の増加に伴う試薬品の増加や、賃借料の増加(通年稼働)により同32百万円の増加となった。検査事業の売上総利益は13百万円の損失となったが、賃借料などの固定費負担がまだ重いためで、売上規模の拡大が見込まれる2024年12月期には黒字化する見込みとなっている。

研究開発費は10,999百万円と前期比215百万円の増加となった。新型コロナウイルス感染症(武漢型)向けワクチンの臨床試験が完了したことにより、研究用材料費が267百万円、消耗品費が314百万円それぞれ減少した一方で、その他パイプラインの開発に伴い外注費が354百万円増加したほか、Emendoの研究開発人員増加により給与手当が286百万円増加した。開発パイプライン別では研究開発費の4~5割を占める新型コロナウイルス感染症(武漢型)向けワクチンの開発費が減少した一方で、Emendoの研究開発費や「AV-001」の共同開発負担費用が増加した。

販管費は5,290百万円と前期比434百万円増加した。為替の円安進行によりEmendoののれん償却額が2,883百万円と同476百万円増加したことが主因だ。為替の期中平均レートは前期の109.90円/米ドルから131.64円/米ドルと約2割の円安となった。

営業外収支は前期比337百万円悪化した。外貨預金及びEmendoへの貸付金の期末評価替えを行った結果(2021年12月末115.02円/米ドル→2022年12月末132.70円/米ドル)、為替差益が722百万円増加した。一方で、補助金収入が同1,107百万円減少したが、これは新型コロナウイルスワクチン関連の補助金収入が前期の1,399百万円から118百万円に減少したことによる。また、特別損失としてHGF遺伝子治療用製品の国内における「安静時疼痛」の追加適応を目指した第3相臨床試験を中止したことに伴い、減損損失104百万円を計上したほか、投資有価証券評価損6百万円を計上した。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《YI》

 提供:フィスコ

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