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4170 カイゼン

東証G
250円
前日比
-16
-6.02%
PTS
250円
21:52 05/15
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
1.33 30.59
時価総額 42.2億円

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KaizenPF Research Memo(5):2022年12月期2Q累計は売上面の高成長継続


■業績動向

1. 2022年12月期第2四半期累計連結業績の概要
Kaizen Platform<4170>の2022年12月期第2四半期累計の連結業績(収益認識会計基準適用だが損益への影響なし)は、売上高が前年同期比34.1%増の1,407百万円、EBITDA(=営業利益+減価償却費+のれん償却額+株式報酬費用)が57.6%増の170百万円、営業利益が40.1%増の43百万円、経常利益が27百万円(前年同期は30百万円の損失)、親会社株主に帰属する四半期純利益が0.95百万円の損失(同47百万円の損失)だった。売上面は高成長を継続して大幅増収だった。2021年8月に子会社化したディーゼロ(損益計算書は2021年12月期第4四半期から連結)も寄与した。利益面は増収効果で成長投資を吸収し、EBITDAと営業利益は大幅増益、経常利益は営業外での為替差損益の改善も寄与して黒字転換、親会社株主に帰属する四半期純利益は損失縮小した。

なお四半期別の推移は以下の通りである。2021年12月期第4四半期からディーゼロの損益計算書を新規連結したことも寄与して、UXソリューションの売上高が大幅に増加している。動画ソリューションについては、戦略的に単価の高い取引にフォーカス中のため、売上高が一時的に伸び悩む形となっている。


高水準の新規需要が継続

2. セグメント別動向
UX/DXソリューション事業は、売上高が66.3%増の1,070百万円、セグメント利益(営業利益)が106百万円(前年同期は2百万円)だった。売上面は金融、BtoB、高単価のBtoCサービスを提供する業種を中心に高水準の新規需要が継続した。また従来のWebサイト改善だけでなく、子会社ディーゼロによるWebサイト制作を入り口として、企業のDX支援コンサルティングや人材育成サポートなど周辺領域への事業拡大も進展した。利益面は増収効果で成長投資を吸収して大幅増益だった。

動画ソリューションは売上高が16.9%減の337百万円、セグメント利益が63百万円の損失(同27百万円の利益)だった。動画制作ニーズは従来の小売企業やBtoC企業だけでなくBtoB企業にも広がっているが、一方ではコモディティ化によって市場競争環境が激しくなっているため、単発案件の受注を抑制してクロスセル・アップセル戦略によるARPU向上を推進している。

なお、連結ベースの両事業合計の取引アカウント数は第1四半期が前年同期比35%増の292社、第2四半期が同36%増の295社、ARPUは第1四半期が同1%減の2,478千円、第2四半期が同4%増の2,160千円となった。取引アカウント数が大幅に伸びたものの、ARPUが伸び悩む形となっているが、これはWeb制作の小規模案件が多い子会社ディーゼロの連結による一時的傾向である。

UX/DXソリューション事業では、子会社ディーゼロを加えた連結ベースの取引アカウント数は第1四半期が前年同期比192%増の193社、第2四半期が同234%増の207社、ARPUは第1四半期が同48%減の2,860千円、第2四半期が同44%減の2,505千円となったが、単体ベースの取引アカウント数は第1四半期が同17%増の77社、第2四半期が同3%増の64社、ARPUは第1四半期が同2%減の5,440千円、第2四半期が同24%増の5,551千円となった。クロスセル・アップセル戦略によるARPU向上は順調に進展している。

動画ソリューション事業では、単体ベースの取引アカウント数は第1四半期が前年同期比28%減の124社、第2四半期が同39%減の105社、ARPUは第1四半期が同34%増の1,383千円、第2四半期が同13%増の1,131千円となった。取引アカウント数は大幅に減少したが、ARPUは大幅に向上している。ARPU向上を目指し、既存・新規ともに単発案件の受注を抑制してARPUが高い顧客へのフォーカスを推進する戦略の成果が表れている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)

《YM》

 提供:フィスコ

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