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3913 GreenBee

東証G
616円
前日比
-27
-4.20%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
40.9 1.31
時価総額 14.5億円
決算発表予定日

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sMedio<3913>---IoTネット接続技術でスマートホーム、セキュリティ分野などに注力


ラジオNIKKEI マーケットプレスの『フィスコ presents 注目企業分析』10月6日放送において、sMedio<3913>を取り上げている。主な内容は以下の通り。

■会社概要
PCやスマートデバイス、TV、その他ポータブル機器に対する組込みソフトウェアの開発会社である。設立当初はソフトウェア開発・販売による収益が主体であったが、現在はライセンス収入主体の事業になっている。

■事業内容
成長戦略では、「巨大に成長するIoT 市場の中で、ネットワーク技術及びセキュリティ分野に注力する」としている。sMedioのIoT 市場の定義では、「2020 年には全世界で500 億個のデバイスがインターネットにつながる。国内市場も16.9% の成長率で、2020 年にはユーザー支出額が13.8 兆円に達する見込み。」としている。
そのなかで、sMedioが応用する中核技術とは、sMedio保有のMedia 処理技術/ 無線通信技術と著作権保護/ 認証技術であり、大別すると、前者はワイヤレス接続技術に、後者はセキュリティ&プライバシー技術となる。これらの保有技術に磨きをかけて、IoT 社会に必要な無線接続とセキュリティ分野でのリーディングカンパニーを目指す、としている。

IoT コネクティビティ事業(ワイヤレスコネクティビティカンパニー)
PC、スマートフォン、ウェアラブル端末、TV、ホーム機器などを、Gateway ルーターを介して無線接続する技術を応用した事業である。Bluetooth とWi-Fi など規格の異なる機器間でも相互接続を可能とする。
スマートフォンからVLOG のネットワークカメラを介して、家庭内や店舗内の映像を見ながら、IoT デバイス搭載機器のリモートコントロールを可能とするVLOG サービスによるスマートホームIoT ソリューションなども提供している。

IoT セキュリティ& プライバシー事業(セキュリティ& プライバシーカンパニー)
子会社のタオソフトウエアが提供するスマートフォン向けのセキュリティソリューションと、同じく子会社の情報スペースが提供するクラウドデータバックアップが主体の事業である。
「RiskFinder (Android アプリの脆弱性を検知し、不正アクセスから防御するプライバシー保護セキュリティソフト)」などのソリューションを提供している。近年、スマートフォンアプリの脆弱性を狙った個人情報漏洩事件が多発しており、セキュリティ対策として市場の需要は高いと思われる。その他、個人情報データのバックアップ及び複数機器間でのデータ同期ソリューションなども提供している。

先端技術研究グループ
グループ間にまたがった開発者で構成する先端技術研究グループを発足させ、まずは、AI (人工知能) を応用した事業領域に注力した研究を行うとしている。同社によると、人工知能関連産業の市場規模予想では、2015 年の3 兆7,450 億円から2030 年で約87 兆円に達する。そして、顔認証可能なデバイスとそのライセンス件数は2015 年の2,850 万件から、2024 年には1 億2,850 万件に達する。
具体的な研究分野は、コグニティブ(知覚認識) のソフトウェアソリューション(顔認証+機械学習) で、顔認識エンジンの開発を開始している。応用分野は、セキュリティ、モバイル、監視分野である。

■足元の業績
8月10日に2016年12月期第2四半期累計(2016年1~6月期)決算を発表。売上高が前年同期比7.2%増の6.89億円、営業利益が前年同期比8.6%増の1.54億円、経常利益が0.01億円の赤字(前年同期は1.55億円の黒字)、四半期純利益が0.11億円の赤字(同0.85億円の黒字)で着地した。期初公表値に対しては売上高が0.53億円、営業利益が1.25億円それぞれ上ぶれた一方、経常利益は0.26億円、四半期純利益は0.20億円それぞれ下ぶれた。

AI(人工知能)や顔認識技術など新規分野での受託開発案件が増加したほか、海外での売上高が想定以上に堅調。前期に新規連結した子会社2社の寄与もあり、売上高は順調に拡大した。営業利益についても、子会社2社の費用とのれん償却費が新たに発生したが、外注費や旅費交通費などの経費節減でカバーし、期初公表値を上回る増益を確保した。しかし、急速に進んだ円高で為替差損が1.57億円発生。これにより経常利益と四半期純利益は赤字になった。

■16年12月期
2016年12月期通期では売上高が前期比1.9%増の12.19億円、営業利益が前期比64.9%減の0.53億円、経常利益が前期比69.0%減の0.44億円、当期純利益が前期比82.4%減の0.14億円を見込む。PC関連事業を取り巻く環境が厳しいと見て、新規分野(データバックアップサービスやIoT/Cloud sensing関連サービスなど)を育てていく方針。そのため先行投資が嵩む段階にあり、2016年12月期は増収ながら減益になる見通し。

■為替リスクの状況
為替レートの変動が円高・円安いずれの方向に振れるかは予測困難であるが、sMedioでは外貨預金残高、特に米ドルの保有率を引き下げる方向で一定のリスク回避が可能とみている。2016 年7 月末時点では、米ドルの残高は2015 年12 月末比の約3 分の1 (約3億円相当。全預金残高の26.9%) と大幅に圧縮した。また、今後展開する新規事業については基本的に国内向けで、国内実績を積んでから海外へ展開する、という方針である。

■株価動向
9月9日高値2593円をピークに調整をみせていたが、上昇する25日線を支持線としてリバウンド基調が継続。足元で2300円処が抵抗として意識されている感はあるが、下値切り上げのトレンド。一目均衡表では雲の中での不安定な状況から、現在は雲を突破してきている。基準線、転換線が支持線として意識されている。

ラジオNIKKEI マーケットプレス
『フィスコ presents 注目企業分析』毎週月・木曜14:30~14:45放送

《TN》

 提供:フィスコ

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