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3854 アイル

東証P
2,891円
前日比
+115
+4.14%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
27.0 8.31 1.25
時価総額 724億円
決算発表予定日

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アイル Research Memo(6):2023年7月期第2四半期の売上高・営業利益は過去最高を更新


■業績動向

1. 2023年7月期第2四半期の業績概要
アイル<3854>の2023年7月期第2四半期の連結業績は、売上高が前年同期比25.6%増の7,591百万円、営業利益が同95.8%増の1,659百万円、経常利益が同94.6%増の1,672百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同96.0%増の1,105百万円となり、売上高及び営業利益は過去最高を更新した。また、期初計画比では売上高で6.2%、営業利益で46.5%、経常利益で46.4%、親会社株主に帰属する四半期純利益で51.0%それぞれ上回って着地した。

事業環境は引き続き堅調で、ホームページの引き合いが強い。売上高は、前期の半導体不足によるサーバー機器の納品遅延の影響の解消等により増収となり、特需のあった2020年7月期第2四半期(6,957百万円)を更新した。利益面では、ストック売上高の増加やパッケージの機能強化により売上総利益率が前年同期比2.8ポイント上昇し54.5%となった。販管費は社員数増加や全社員へのお年玉支給、創立記念式典の実施、展示会など一部イベントの再開などにより同8.6%増加したものの、販管費率は同5.1ポイント低下し32.6%となった。この結果、営業利益率は同7.9ポイント上昇し21.9%となり、第1四半期に引き続き20%超を継続した。

営業利益の増減要因を見ると、増加要因としてシステムソリューション事業の売上総利益が948百万円、Webソリューション事業の売上総利益が59百万円それぞれ増加した一方、減少要因として販管費が196百万円増加(人件費が133百万円、その他販管費が62百万円それぞれ増加)した。

ストック売上高は前年同期比12.5%増の3,039百万円、全社売上高に対する構成比は同4.7ポイント減少し40.0%となった。ストック売上総利益は同12.9%増の1,795百万円、ストック売上総利益率は同0.2ポイント上昇し59.1%となった。


システムソリューション事業、Webソリューション事業ともに売上総利益率が上昇
2. 事業別の動向
(1) システムソリューション事業
システムソリューション事業の売上高は前年同期比28.4%増の6,569百万円、売上総利益は同35.6%増の3,614百万円、売上総利益率は同2.9ポイント上昇し55.0%となった。受注が好調であったことに加え、プロジェクトが安定して進捗し、売上高・売上総利益ともに2ケタ成長を実現した。売上総利益率が大幅に向上した要因としては、製販一体によるシステム品質向上と安定稼働、継続したパッケージの機能強化による生産性向上、パートナーとの関係強化による大規模案件の増加、大規模案件のプロジェクトマネジメントノウハウの蓄積、サーバー保守サポート終了に伴うハード入替とこれに伴うソフト入替・改修の受注増加、ストック売上のボリューム拡大が挙げられる。なお、半導体不足によるサーバー機器の納期遅延の影響は解消傾向にある。受注高については過去最高実績を更新し、2019年7月期第2四半期を100とした場合、イニシャルが134、ストックが188となっている。

(2) Webソリューション事業
Webソリューション事業の売上高は前年同期比10.1%増の1,021百万円、売上総利益は同13.0%増の521百万円、売上総利益率は同1.3ポイント上昇し51.0%となった。また、CROSS事業の売上高は同10.8%増の748百万円、売上総利益は同12.8%増の431百万円、売上総利益率は同0.9ポイント上昇して57.6%となった。ストック売上高は、「CROSS MALL」で同10%増、「CROSS POINT」で同14%増と伸長した。「BACKYARD(TM)」の開発を併行しつつもCROSS事業がけん引し、売上高・売上総利益は2ケタ成長、売上総利益率は前年同期を上回って着地した。顧客や連携パートナーからの紹介商談も多く、業績に寄与した。


財務の健全性は引き続き良好
3. 財務状況と経営指標
2023年7月期第2四半期末の資産合計は前期末比920百万円増加し10,497百万円となった。主にソフトウェアが183百万円減少した一方、現金及び預金が519百万円、受取手形、売掛金及び契約資産が257百万円それぞれ増加した。負債合計は同69百万円増加し3,931百万円となった。純資産合計は利益剰余金の積み上げなどにより同850百万円増加し6,566百万円となった。この結果、自己資本比率は同2.9ポイント上昇し62.6%となった。懸念材料は見当たらず、財務の健全性は引き続き良好と弊社では見ている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)

《AS》

 提供:フィスコ

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