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3766 システムズ・デザイン

東証S
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時価総額 33.2億円
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決算発表予定日

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システムズD Research Memo(5):2023年3月期は、増収・大幅増益


■業績動向

1. 2023年3月期の業績概要
システムズ・デザイン<3766>の2023年3月期の連結業績は、売上高9,410百万円(前期は8,339百万円)、営業利益588百万円(同334百万円)、経常利益605百万円(同354百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益380百万円(同239百万円)となり、期初計画(売上高9,234百万円、営業利益415百万円)に対して、売上高、営業利益とも上回った。

同社では、継続案件や新規案件の受注確保、低採算案件の収益性の改善、人材育成及び採用活動への投資強化を重点的に取り組んできた。また、特需(主要顧客のシステムリプレースに伴う案件受注)対応により、今期の利益面(営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益)では期初計画を上回った。このような状況を踏まえ、人的資本投資拡充の観点から、従業員へ期末特別一時金を支給し、一方で不稼働資産であった保養所の売却も合わせて実施している。

セグメント別業績では、システム開発事業が、売上高5,208百万円(前期は4,331百万円)、営業利益398百万円(同190百万円)となった。特需(主要顧客のシステムリプレースに伴う案件受注)が上期に集中し、大きく業績を牽引した。また、ローコード開発ツールを活用したサービスと子会社の業績も堅調で、大幅な増収増益となった。

アウトソーシング事業については、売上高4,201百万円(同4,007百万円)、営業利益190百万円(同143百万円)となった。新規案件の獲得や主要顧客からのコンタクトセンターサービスなどの受注が堅調に推移した。また、子会社においては新型コロナウイルス感染症にかかる医療保険の請求等が上期中心に増加したことにより、増収増益となった。

同社の収益性については、不採算案件の影響で2020年3月期には売上総利益率が13.5%にまで低下した。ただ、その後はプロジェクト管理の強化などもあり、足元では売上総利益率は20%を超え、従来水準まで戻ってきている。2023年3月期の売上総利益率は22.1%(前期は21.1%)であり、上昇基調で推移している。

生産性については、2023年3月期の1人当たり売上高が1,841万円(前期は1,656万円)となっており、上昇傾向にある。一方で、1人当たり売上総利益は407万円(同349万円)であり、両方の指標とも従前の水準を超えてアップしており、事業の選択と集中による高付加価値化が進んでいると見てとれる。


手元資金は潤沢で、健全な財政状態
2. 財務状況
(1) 連結貸借対照表
2023年3月期末における資産の残高は5,924百万円となり前期比483百万円の増加となった。流動資産は574百万円の増加となったが、これは主に現金及び預金の増加419百万円、受取手形及び売掛金等の増加141百万円によるものである。固定資産においては、90百万円の減少となった。これは主にのれんの減少85百万円によるものである。

負債の残高は1,728百万円となり、同166百万円の減少となった。流動負債は153百万円の増加となったが、これは主に未払金の増加37百万円、未払法人税等の増加68百万円、流動負債その他に含まれる未払消費税等の増加22百万円によるものである。固定負債においては13百万円の増加となった。これは主に役員株式報酬引当金の増加9百万円、退職給付に係る負債の増加7百万円によるものである。

純資産合計は4,195百万円となり、317百万円の増加となった。これは主に利益剰余金の増加329百万円によるものである。

財政状況に関しては、同社の自己資本比率は70.8%(前期は71.3%)となっており、健全な財政状況を維持している。また、流動比率においても388.7%(同390.8%)と高い水準を維持している。

(2) 連結キャッシュ・フロー計算書
2023年3月期における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりである。

a) 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動の結果得られた資金は562百万円(前期は229百万円の資金の獲得)となった。これは主に税金等調整前当期純利益の596百万円、売上債権及び契約資産の増減額141百万円、のれん償却額85百万円によるものである。

b) 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動の結果使用した資金は88百万円(前期は91百万円の資金の使用)となった。これは主に保険積立金の積立による支出70百万円、有形固定資産の売却による収入21百万円、有形固定資産の取得による支出12百万円、無形固定資産の取得による支出13百万円によるものである。

c) 財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動の結果使用した資金は54百万円(前期は49百万円の資金の使用)となった。これは主に配当金の支払額51百万円によるものである。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水啓司)

《YI》

 提供:フィスコ

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