貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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3680 ホットリンク

東証G
299円
前日比
+1
+0.34%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
50.4 0.76 79.26
時価総額 47.7億円
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決算発表予定日

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ホットリンク Research Memo(8):消費者の声を軸にしたマーケティングを提供


■中長期の成長戦略

既述のとおり、現在SNSを活用したマーケティングの重要性は急速に高まりつつある。一般論としてマーケティングにおけるメディアは自社で所有する「オウンドメディア」、広告費用を払って露出する他社所有の「ペイドメディア」、自社でコントロールできない消費者が発信する「アーンドメディア」の3つがある。SNSマーケティングにもこれら3領域は存在し、それぞれ「オウンドメディア」は企業SNSアカウント、「ペイドメディア」はTwitter・Facebook・Instagram等における広告、「アーンドメディア」はSNS上の口コミといった例が挙げられる。昨今ではその影響力の大きさからSNS上の口コミ(アーンドメディア)を活用したマーケティング手法が注目され始めている。ただ、口コミは自社でコントロールが不可能なため、いかに最適なユーザーに情報を発信してもらい効果的に拡散していくことができるかで、費用対効果も変わってくる。ホットリンク<3680>は、設立以来蓄積してきたソーシャルビッグデータの解析力とEffyisが持つソーシャルデータの収集力を生かし、SNSによって購買行動プロセスを循環させる運用メソッドを確立した。これにより、高いパフォーマンスを上げることに成功している。このSNS上の口コミにおける強みを武器に、同社は「オウンドメディア」「ペイドメディア」「アーンドメディア」の3領域においてSNSを軸とした統合マーケティングサービスを提供する。

3領域を統合型でカバーするという点のほか、同社にはサービスの訴求力をより高めるポイントがいくつかある。まずはビッグデータの活用だ。ビッグデータの活用は1)情報収集、2)分析、3)活用という3ステップを踏む。同社は1)情報収集の面でDaaS事業におけるグローバル規模のデータベースを保有しており、2)分析面ではSNS分析ツールやクロスバウンド事業におけるレポーティングサービスを生かし、3)活用面ではSNSマーケティング支援事業やクロスバウンド事業を通じて価値を提供する。それぞれのステップで同社は豊富な知見・経験を有しており、それが有機的に機能することでビッグデータの価値を最大化している。加えて足元では各領域で新サービスの開発や他社との協業など、横展開も広がる。こういった事業展開を経て同社の強みはさらに増強され、今後のシェア拡大や収益拡大を後押しするものと考える。

同社のビジネスモデルはストック型ビジネスとフロー型ビジネスという切り口でも捉えることができる。同社は上記の「情報収集」「分析」「活用(マーケティング)」という3ステップにおいて、それぞれ売上が「ストック型」「フロー型」に分かれるサービスを展開している。これは顧客企業から見れば、情報収集からマーケティングに至るまでの一連の流れのなかで、フェーズごとに直面する課題を同社のサービスによって随時解決できるということである。その点で、同社のサービス全般はマーケティングにおける「1つのプラットフォーム」として顧客の事業基盤の一部となる。また、同社がワンストップで効率的に対応することから、フェーズごとに複数の企業に依頼するよりも大きな効果が期待できる。同社から見れば、「情報収集」「分析」「活用」の各段階でそれぞれデータアクセス権販売・分析ツール・コンサルティング・SNSアカウント運用といったようにストック型のサービスがあるため、収益の安定性を高めることができる。また、これらストック型のサービス契約拡大を通じてフロー型のサービスも追加受注しやすくなり、売上高の成長が加速する。上記のような「SNSを軸とした統合マーケティングサービス」「プラットフォームサービス」という特徴を生かすことで同社のマーケティング業界におけるプレゼンスは大きくなっており、従来アプローチが困難であった大手企業からの受注も、今後徐々に増加すると弊社は予想する。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 欠田耀介)

《EY》

 提供:フィスコ

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