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証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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3680 ホットリンク

東証G
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ホットリンク Research Memo(6):クロスバウンド事業、DaaS事業が業績を牽引


■ホットリンク<3680>の業績動向

(2) クロスバウンド事業
クロスバウンド事業の売上高は前年同期比69.9%増の1,444百万円となった。第2四半期では過去最高売上高を確保し、前年同期比で大幅増収となるも、通期計画に対しては目標を下回る着地となった。ストック型売上は、上海のロックダウンによる物流網混乱の影響もあり鈍化したが、ロックダウン解除後の売上は急回復、旺盛な需要に対応しながら成長を継続している。また、抖音(Douyin)において既存顧客の海外展開支援を本格開始しており、顧客サービスの拡充も順調に進捗している。フロー型売上は、国内企業の海外プロモーション等で大型案件を獲得した。アフターコロナを見据えた先行投資及び戦略的受注の実施により、さらなる成長を目指す。

クロスバウンド事業の中国市場向けマーケティングに関して、直近では以下のような実績を持つ。
・ 資生堂ジャパン(株)
SNSプロモーションを実施。インバウンドのみならず、EC・リアル店舗での売上増にも貢献。
・ アース製薬 中国法人
ネット上の情報を分析しキャンペーンを実施。期間中の売上を前年比2倍に貢献。
・ サンスター上海
日本アニメキャラとコラボしたコンテンツを開発。独身の日の越境EC売上を前年比2倍に貢献。
・小林製薬 中国法人
・ピジョン上海
・ソニーチャイナ

そのほか、化粧品、衛生薬品、美容機器など多数の実績があり、越境EC消費市場の拡大に比例して、取引実績も飛躍的に増加していくものと弊社では考える。

(3) DaaS事業
DaaS事業の売上高は前年同期比10.8%増の982百万円となり、通期計画に対して上振れの着地となった。2021年12月期第4四半期より価格改定を実施しており、サービスの値上げ効果が売上に寄与した。同事業は米ドル計上しているため、急激な円安も売上増加の一因である。なお、期初想定レートは110.00円であり現時点で想定レートの変更は行っていない。同社の米国子会社であるEffyisは引き続き、世界中のソーシャルビッグデータを保有するメディアとの間で良好な関係を維持し、安定したデータ提供や新規メディアからのデータアクセス権の契約の獲得に注力していく。

(4) Web3関連事業
Web3関連事業は、2022年12月期第2四半期は事業の立ち上げが主な活動となったため、当事業による売上高は発生していない。ボラティリティが高まりつつあるWeb3関連市場であるが、同社は財務諸表への影響を加味しながら、短期的な利益を追求するのではなく、長期的な視点を持って投資を行う方針である。投資回収期間についても5年程度を見込んでいることから、2022年12月期の業績に与える影響は軽微であると弊社では見ている。

3. 財務状況と経営指標
2022年12月期第2四半期累計の財務状況を見ると、資産合計は前期末比29百万円増加の7,343百万円となった。主な変動要因を見ると、流動資産では、越境ECプラットフォームにおけるソーシャルバイヤーへの引き渡し商品により、たな卸資産は14百万円増加した。同社への滞留は一時的なものであり、在庫リスクはなく資産性に問題はないと判断する。現金及び現金同等物は103百万円、営業債権及びその他の債権は156百万円減少した。非流動資産では、為替換算調整によりのれんが263百万円増加し、株式交換によりその他の金融資産が96百万円増加したほか、持分法で会計処理される投資が164百万円減少した。

負債合計は前期末比263百万円減少の2,919百万円となった。1年以内返済予定長期借入金の振替により、短期借入金が210百万円増加した。資本合計は前期末比292百万円増の4,424百万円となった。主な要因は、その他の資本の構成要素が331百万円増加したほか、非支配持分が7百万円増加したことである。

経営指標を見ると、経営の安全性を示す親会社所有者帰属持分比率は前期末の52.9%から56.5%へと上昇し、改善が見られた。有利子負債比率は28.4%から28.2%へと下降した。収益性が向上するなかで利益の積み上げが今後期待できるため、当面の財務的懸念は薄いと弊社は考える。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 欠田耀介)

《EY》

 提供:フィスコ

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