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2915 ケンコーマヨネーズ

東証P
2,229円
前日比
-3
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PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
14.9 0.92 1.35 7.13
時価総額 367億円
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ケンコーマヨ Research Memo(7):2019年3月期に稼働する4つの新工場で、売上能力は100億円程度に


■中長期の成長戦略

1. グループ生産拠点構想
ケンコーマヨネーズ<2915>は今後の更なる成長に向けて、総額150億円強を投資して2019年3月までに国内4拠点で工場の新設及び増築を進めていく計画となっている。具体的には、静岡富士山工場(主要製品:卵焼き製品)及び西日本工場(ロングライフサラダ、ドレッシング)の増築と、連結子会社である(株)関東ダイエットクック(フレッシュ総菜)及び(株)ダイエットクック白老(フレッシュ総菜、ロングライフサラダ)で新工場を建設する。これら工場が完成すれば年間売上高で100億円程度の能力(1直体制ベース)が新たに加わることになる。なお、静岡富士山工場や西日本工場の製造ラインについては需要を見ながら増やしていく予定にしているが、建築コストが上昇していることもあり、当初の計画よりも設備投資額が若干増加する可能性がある。

静岡富士山工場は2014年3月に新設したタマゴ加工品の専用工場で、ここ数年の同社の成長の原動力の1つとなった工場だ。生産能力は年間で約6千トンであったが、既存工場のスペースがほぼ埋まったことから、同敷地内に工場の増設を決定した。設備投資額は40億円強で、2019年2月の完成予定となっている。完成後の生産能力は年間で約3,020トン増となる。同社は今回の工場増設によって、現在業界第3位である卵焼き類の市場シェアを更に拡大していく考えだ。

西日本工場ではロングライフサラダとドレッシングを製造しており、西日本エリアのメイン拠点となっている。今回、工場を増築することで年間生産能力は約4,300トン増となる。2019年3月完成予定で、今回の能力増強によりロングライフサラダの売上増が見込まれる。

関東ダイエットクックについては所沢の既存工場が手狭となったことから、神奈川県小田原市に新たに土地を購入してフレッシュ総菜の工場を建設する。年間の売上高の増加額は60億円規模となり、2018年6月の完成を予定している。なお、所沢工場についてここ数年の需要拡大で工場スペースが手狭となり、ピッキング工程を他所に移動していたためコスト高となっていたが、今回、小田原工場の稼働によって能力面で余裕ができるため、ピッキング工程を工場内に戻すことが可能となり、利益率の改善要因となる。

ダイエットクック白老は既存の工場が老朽化したことから、白老町の石山工業団地内に新工場を建設する予定で、2018年4月の完成予定となっている。フレッシュ総菜のほか需要が拡大している素材系ポテトの生産能力を増強する予定で、年間生産能力は約3,000トン増となる。

これら4工場の完成により、グループ生産能力は一段と拡大することになる。2019年3月期以降は工場稼働により減価償却費の増加が見込まれるが、工場の稼働が順調に立ち上がれば、増収効果に加えて既存工場の人件費率低減効果も期待できることから、売上高経常利益率では5%以上の水準を維持向上していくことが可能と弊社では見ている。従来は、繁忙期になると需要に対応するため、工場がフル操業となるため深夜残業代などが増加し人件費率が上昇していた。新工場が稼働すれば能力面での余力が生じるため、深夜残業時間が減少し人件費率の低下が見込まれる。

なお、2018年3月期の設備投資額については600?700百万円で特に大きい投資は予定していない。減価償却費は1,800百万円と前期比で若干増加する見通しだ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《NB》

 提供:フィスコ

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