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2471 エスプール

東証P
304円
前日比
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+0.33%
PTS
304円
23:52 04/26
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
13.1 3.01 3.29 25.71
時価総額 240億円
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エスプール Research Memo(1):障がい者雇用支援サービスは高成長持続


■要約

エスプール<2471>は、コールセンター向け派遣を中心とした人材ソリューション事業と、障がい者雇用支援サービス、ロジスティクスアウトソーシングサービス等を中心としたビジネスソリューション事業を展開している。障がい者雇用支援サービスでは、企業に対して貸し農園設備の販売及び運営管理と障がい者の就労支援サービスを提供しており、ビジネスモデルとしてはフロー型とストック型を組み合わせたハイブリッドモデルとなる。2010年に事業を開始して以降、2020年11月末時点で、千葉県、愛知県、埼玉県、東京都で23農園を運営、累計1,900名を超える障がい者雇用を創出している。

1. 2020年11月期業績概要
2020年11月期の売上高は前期比19.9%増の21,009百万円、営業利益は同38.9%増の2,228百万円といずれも会社計画(売上高20,636百万円、営業利益2,000百万円)を上回り、過去最高業績を連続更新した。新型コロナウイルス感染拡大(以下、コロナ禍)の影響を一部受けたものの、コールセンター業務を中心とした人材ソリューション事業並びに、ビジネスソリューション事業の障がい者雇用支援サービスがそれぞれ20%超の増収を達成し、業績のけん引役となった。障がい者雇用支援サービスでは、利用企業数の増加に伴いストック収入となる運営管理収入が前期比48.9%増の1,546百万円と大幅増収となった。なお、2020年6月に環境経営支援サービス※を展開するブルードットグリーン(株)を子会社化しており、売上高で1.2億円、営業利益で12百万円の増額要因となっている。

※企業に対してCO2削減に向けたコンサルティング及びプログラムの提供、各種クレジットの仲介サービス等を展開しており、現在はクレジット仲介サービスが売上高の約9割を占める。


2. 2021年11月期見通し
2021年11月期の売上高は前期比18.0%増の24,800百万円、営業利益は同12.2%増の2,500百万円と2ケタ成長が続く見通しだ。人材ソリューション事業の売上高はコールセンター業務だけでなく、販売支援業務や介護系業務なども伸長し、前期比14.8%増を見込む。一方、ビジネスソリューション事業では障がい者雇用支援サービスが同27.1%増と高成長を持続するほか、ロジスティクスアウトソーシングサービスで同19.0%増、採用支援サービスで同22.0%増とそれぞれ2ケタ成長となり、環境経営支援サービスについても通年で寄与することから、合計では同27.2%増を見込んでいる。障がい者雇用支援サービスでは、初めて進出する大阪府で2農園を開設するほか、愛知県、首都圏含めて合計で6農園の開設を予定しており、設備販売区画数では前期比10.6%増の1,035区画を計画している。2021年3月に障がい者の法定雇用率が2.2%から2.3%に引き上げられることもあって引き合いは活発な様子で、コロナ禍の影響が一段と深刻化しない限りは達成可能な水準と弊社では見ている。なお、売上高営業利益率が低下する計画となっているが、これは人材ソリューション事業における採用費用の増加や、障がい者雇用支援サービスにおける先行投資負担の増加を織り込んでいるためで、やや保守的な計画になっているものと見られる。

3. 新中期経営計画
同社は2025年11月期までの5ヶ年の中期経営計画を発表した。既存事業の深掘りによる成長継続に加えて、次の10年を見据えた新たな収益柱の育成、ESGを軸とした経営基盤の強化に取り組んでいく方針で、業績数値目標を売上高410億円、営業利益50億円としている。年平均成長率は売上高で14.3%、営業利益で17.5%となる。障がい者雇用支援サービスについては60農園、5千人の障がい者雇用創出を目指しており、最終年度に売上高で約80億円を目指す。営業利益は全体の過半を占める見通しで、引き続き業績のけん引となる。また、政府方針である2050年のカーボン・ニュートラル実現に向けて、新規事業となる環境経営支援サービスの成長が期待される。今後、大企業を中心にCO2排出削減の取り組みが進む見通しで、排出量の算定や削減に向けたコンサルティングサービスのニーズが増大すると見られる。ESG投資の観点から見ると、障がい者等の就労支援や地方における雇用創出を通じた社会貢献に加えて、新たに環境保全にも貢献する企業として、注目度が一段と高まるものと予想される。

■Key Points
・2021年11月期業績も主力事業の成長により2ケタ増収増益が続く見通し
・障がい者雇用支援サービスは大阪府に初進出し、3大都市圏で事業拡大を推進していく方針
・新中期経営計画を発表、2025年11月期に売上高410億円、営業利益50億円を目指す

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《ST》

 提供:フィスコ

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