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証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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2154 オープンアップグループ

東証P
2,023円
前日比
+2
+0.10%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
15.7 2.58 2.72 8.14
時価総額 1,857億円
決算発表予定日

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トラストテック Research Memo(17):国内は人材獲得を加速させ収益拡大を狙う


■トラスト・テック<2154>の今後の見通し

2. 事業セグメント別動向
(1) 技術系領域
技術系領域は、売上高33,863百万円(前期比26.7%増)、EBITDA4,080百万円(同22.9%増)を予想している。前述のように、2017年6月期に実施した“事業部制×営業部制”の組織再編が想定どおりの効果を上げており応募者数に占める採用者数の割合が着実に上昇している。

また、2018年4月入社の新卒採用数は、過去最大となる450名を計画している。これとキャリア採用を合わせて2018年6月末時点での技術系領域の社員数を5,000名とする計画だ。前述のように、技術系領域の収益は技術者数によって決定される性格が強いため、技術者採用の進捗状況を業績の先行指標として見守りたい。

(2) 製造系領域
製造系領域は、売上高9,900百万円(前期比10.5%増)、EBITDA482百万円(同11.6増)を予想している。予想EBITDAマージンは4.9%で、前期比0.1ポイントの改善を予想している。

製造系領域の事業は本来的に景気変動などの影響を受けやすく、同社も社員の採用形態において正規雇用・非正規雇用の組み合わせで対応してきた。しかし、現状の人手不足は構造的要因に根差す一方、人材需要も長期的に強い状態が続くとの見方に立ち、正社員の枠を拡大するなど、対応を進めている。製造系社員数も2018年6月末時点で2,700名を目指している。その有力な人材ソースとして新卒者に期待をかけており、2018年4月の新卒採用数は200名を計画している。

一方で、製造系領域の最重要経営課題は収益性(同社が採用するのは営業利益率)の改善であることは従来から全く変わっていない。営業利益率5%の達成を目指して2018年6月期も地域密着型の営業と採用の強化に努める方針だ。同社では営業利益率5%という水準を製造者派遣・請負事業で拡大再生産が可能か、縮小均衡に陥るかの分水嶺とみている。現状では5%の営業利益率を達成できている事業者は少ないとみられるため、同社はシェアアップの機会も積極的に狙う方針だ。

(3) 海外領域
海外領域では、売上高7,795百万円(前期比5.3%増)、EBITDA391百万円(同28.8%増)を予想している。英国とアジアで事業を展開しているが、アジアは人材紹介事業にとどまっているため、MTrecの業績動向が海外領域の業績動向を左右することになる。

そのMTrecについて、同社は5%増収を計画している。これは為替レート(ポンド円レート)を132.0円/英ポンドと、前期実績の141.6円/英ポンドから約10円の円高進行を織り込んだためで、為替影響を排除した現地通貨ベースでは前期同様10%以上の増収を計画している。前述したように日系メーカーの取り込みに注力しており、現地通貨ベースでの2ケタ増収は十分可能とみられる。また為替レートは、足元では同社の想定レートよりも円安水準で推移している。

中国山東省の合弁会社は2018年6月期から通期で黒字化する見通しだ。持分法適用会社ということで経常利益以下の利益項目を押し上げると期待されるが、利益貢献の絶対額はまだ小さいと弊社では見ている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)

《HN》

 提供:フィスコ

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