貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
株価20分ディレイ → リアルタイムに変更

2154 オープンアップグループ

東証P
2,010円
前日比
+2
+0.10%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
15.6 2.52 3.23 12.82
時価総額 1,845億円

銘柄ニュース

戻る
 

トラストテック Research Memo(10):2017年6月期通期も期初予想を上回る可能性


■今後の見通し

1. 2017年6月期通期見通し
2017年6月期についてトラスト・テック<2154>は、売上高42,000百万円(前期比39.3%増)、営業利益3,120百万円(同22.4%増)、経常利益3,100百万円(同22.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,870百万円(同22.7%増)を予想している。これらの数値は期初予想から変更はない。

今第2四半期実績(上期)と通期予想を並べると、下期偏重な収益構成となっているのが見て取れる。この点については、以下のような理由からまったく不安はないと弊社では見ている。第1には、同社を含めて人材サービス事業には収益の季節性があり、単月ベースでは6月がピークとなる傾向がある。4月に新卒社員が入社してのち、戦力として収益貢献してくるのが6月になるためだ。2つ目の理由はMTrecだ。今第2四半期はMTrecの売上高が夏場(8、9月)に予定よりも落ち込む場面があったが、それが、今下期(1、2月)にきっちり取り返せており、それが結果的に上下差を誇張する形となっている。3つ目は国内の技術系領域の収益だ。前述のように、技術系領域の業績は社員数の蓄積が大きく影響する。技術系社員数は右肩上がりで増加が続いており、第2四半期よりも下期のほうが収益のベースが大きくなる。これも下期偏重の大きな要因だ。これらの理由から今下期の収益は第2四半期実績を上回り、結果的に通期予想の達成可能性は十分に高いと考えている。各セグメント別の収益見通しや事業環境は、今下期も第2四半期までと大きな変化はない。

技術系領域について同社は、売上高25,770百万円(前期比3,970百万円増)、営業利益2,910百万円(同260百万円増)と予想している。前述のように、第2四半期決算ではこの予算を上回って推移したとみられ、通期見通しも超過達成となる可能性は十分高いとみられる。輸送用機器業界や半導体・半導体製造装置からの人材ニーズはタイトな状況が続くなか、領域特化型事業部制への組織改編と営業部門における地元採用・地元配属の強化が奏功し、技術系社員数の増加・定着率向上が顕著となり、それが業績の順調な拡大につながっている。

製造系領域について同社は、売上高8,800百万円(前期比540百万円増)、営業利益380百万円(同110百万円増)と予想している。製造系領域セグメントの利益率は技術系領域に比べて低い状況にあり、利益率の改善がこのセグメントの大きな課題となっている。これについて同社は、地域密着型営業を強化することで、製造スタッフのロジスティクス面での費用を削減し、利益率の拡大を実現することに注力している。2017年6月期第2四半期はそれが奏功してセグメント営業利益率は4.0%(前年同期は2.6%)に拡大した。前述のように同社は、地域密着型営業の一段の強化に向けてサテライトオフィス網の拡充を図っており、今下期はこの貢献もあって一段の利益率拡大が期待される。

海外事業について同社は、売上高7,520百万円(前期比7,410百万円増)、営業利益420百万円(同420百万円増)と予想している。このセグメント予想の数値は実質的にMTrecの業績と考えることができる。MTrecは、今第2四半期決算は夏場の売上高の一時的低迷の影響で計画を若干下回ったものの、おおむね想定の範囲内での着地となった。売上高の一時的縮小の要因は今下期には解消され、売上高、利益の水準も計画の線に戻ってきているもようだ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)

《HN》

 提供:フィスコ

株探からのお知らせ

    日経平均