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1961 三機工業

東証P
2,237円
前日比
+24
+1.08%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
13.5 1.14 3.80 17.28
時価総額 1,268億円
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三機工業 Research Memo(8):減益予想だが当初の計画線であり懸念は不要


■今後の見通し

● 2020年3月期の業績見通し
三機工業<1961>は、2020年3月期の通期業績を売上高200,000百万円(前期比5.8%減)、営業利益8,800百万円(同17.3%減)、経常利益9,000百万円(同19.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益6,200百万円(同31.5%減)と予想している。これらの予想数値は、受注高は190,000百万円(同12.5%減)、次期繰越高は139,495百万円(前期末比6.7%減)を見込んでいる。

売上高の内訳としては、建築設備事業は163,000百万円(前期比9.1%減)と予想されている。サブセグメント別では、ビル空調衛生は前期の水準が高かったこともあり66,000百万円(同7.8%減)を見込んでいる。産業空調は前期の水準が異常に高かったこともあり、63,000百万円(同14.3%減)を予想している。電気はほぼ前期並みの24,000百万円(同3.4%増)、ファシリティシステムは10,000百万円(同9.4%減)を予想している。プラント設備事業の売上高は、機械システム事業は12,000百万円(同1.8%増)と前期比微増の予想だが、環境システム事業は手持ち工事の状況から23,000百万円(同12.4%増)の売上高を予想している。

受注高は、前期が好調であったことから主力の建築設備事業で155,000百万円(同15.1%減)と減少が予想されている。サブセグメント別では、ビル空調衛生は62,000百万円(同5.5%減)、産業空調は59,000百万円(同28.7%減)、電気は23,000百万円(同1.5%減)、ファシリティシステムは11,000百万円(同1.7%増)が見込まれている。プラント設備事業では、機械システム事業が12,000百万円(同0.4%減)、環境システム事業が21,000百万円(同3.2%減)とほぼ前期並みが予想されている。この結果、不動産事業等を含めた全体の受注高は前期比12.5%減の190,000百万円が予想されている。

全般的には、2019年3月期がある意味で特に良かったことから堅めの予想となっている。現在の手持ち工事が豊富であることから、上記の予想を達成することは十分に可能だろう。今後注意すべきは、進捗管理を徹底して予想外の不採算工事を出さないことだ。受注についても同社を含めた建設・空調設備業界を取り巻く環境はフォローであり仕事量は豊富にあると予想されることから、目標の受注高を獲得することは可能と思われる。

売上総利益率については、前期が高水準(14.9%)であったが、引き続き各種現場サポート体制の整備・強化、とりわけ調達本部による資材調達の交渉力の強化、一括管理による現場購買業務のサポートの継続などの利益改善策を実行することで、前期を若干上回る15.0%を確保する計画だ。これにより、売上高が計画どおりとなれば売上総利益は30,000百万円(前期比5.3%減)となる計画だ。一方で販管費は、通常以外の経費増(人財投資等)が一服していることもあり同0.7%増の21,200百万円に止まる見込みだ。この結果、営業利益は8,800百万円(同17.3%減)が予想されている。

経常利益は減益が予想されているが、前期実績がある意味で突出した水準であったこと、さらに「経常利益の実績と計画」のグラフを見てわかるように90億円は当初(長期ビジョン“Century 2025”)の計画線である点を考えれば、2020年3月期予想に対する懸念は不要であると言える。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

《MH》

 提供:フィスコ

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