ニーズウェル Research Memo(10):配当と内部留保のバランスで株主利益と企業成長を実現
■株主還元策
ニーズウェル<3992>の株主還元策は、配当性向35%を目安とした安定配当を基本方針としつつ、将来の事業展開と経営体質の強化を見据えた内部留保の確保を重視している。期末配当を年1回行うことを基本とし、配当金の決定は株主総会で行われる。2024年9月期には、1株当たり9.00円の普通配当を実施し、連結配当性向は42.6%に達した。また、2024年6月から9月にかけては2億円の自社株買いを実施しており、総還元性向は66.8%となる。さらに、2025年9月期の配当では引き続き、1株当たり9.00円、連結配当性向36.2%を予定しており、株主への利益還元に積極的な姿勢を示している。
内部留保資金については、市場ニーズに応える技術力の取得や有能な人材の確保を目的に投資を進め、企業の競争力向上に寄与する方針である。また、定款に基づき、取締役会の決議により毎年3月31日を基準日とした中間配当も可能であり、柔軟な配当政策を採用している。同社の株主還元策は、株主利益の確保と企業成長の両立を目指したバランスの取れた方針であると評価できる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 中山博詞)
《HN》
提供:フィスコ