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伊藤智洋が読むマーケット・シナリオ【週間展望】 12月8日版

日経平均は4万2426円を目指すなら、週明け後に上昇が勢いづく公算
1. 日経平均が保ち合いを抜けるときの特徴
  日経平均株価の2020年3月以降の展開は「一定のレンジ内での動きを継続した後、上下どちらかへ勢いの強い流れを作り、一気に目的地まで向かい(上下どちらでも同様)、再び一定のレンジ内での動きへ入る」というパターンを繰り返しています。
 一定の流れができて目的地へ到達する期間は一本調子の動きとなって、振れ幅も大きくなるので、日柄が短くなっています。
 その他の期間は、レンジ内で横ばいに推移する展開となっています。
 レンジを上下へ抜けるときはその方向へはっきりとした流れができるため、ギャップを空けて一気にレンジ上限、下限を抜ける動きになっています。
 図1は、日経平均株価の日足で、本年4月19日に押し目をつけて、7月11日まで上昇を開始した場面です。
 チャートでは、4月19日から4月24日まで上昇し、その後、6月17日まで2カ月近く保ち合った後、7月11日まで一本調子の上げの流れを作っています。
 6月17日からの上昇場面で保ち合いレンジ上限の3万9437円を抜けた6月26日は、寄り付き値が上放れて始まって、一気に3万9437円を超える展開となっています。
 このように保ち合いを抜ける場面では、ギャップを空けて一気に抜ける動きとなるので、レンジ上限、レンジ下限に位置する際、翌営業日にどのような展開となるなら、レンジを抜けるか、保ち合いを継続するかを事前に推測できます。
 保ち合い期間の特徴としては、図1の中の値動きのパターンのように、レンジ上限へ抜ける場合、下値を大きく切り上げる、レンジ下限を抜ける場合、上値を大きく切り下げる値動きになるパターンが目立ちます。
 価格が保ち合い入りしたら、保ち合い期間での戻り高値、押し目をつける値位置や、レンジ上限、下限付近での値動きから、保ち合いを抜ける上昇、下降の流れへ入っているかが見えてきます。
図1 日経平均株価(日足)、保ち合い時の動き方
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