貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
日経平均株価の構成銘柄。同指数に連動するETFなどファンドの売買から影響を受ける側面がある
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2282 日本ハム

東証P
5,086円
前日比
+34
+0.67%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
19.0 0.98 2.65 4.67
時価総額 5,236億円
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【杉村富生の短期相場観測】 ─狙い目はアクティビスト、AI関連など!


「狙い目はアクティビスト、AI関連など!」

●総選挙の“結果”次第では大荒れに!

 この局面(10月27日の衆議院選挙の投開票直前)において、11~12月の年末相場を語るのは困難を極める。なにしろ、“結果”が不明である。各メディアの情勢分析によると、与党(自民党、公明党)が苦戦し、立憲民主党が躍進している。与党の過半数(233議席)割れは確実という。

 いや~、総選挙後は自民党幹部(石破首相、森山幹事長)の責任問題に発展、抗争劇が展開されることになろう。政治は経済を越える。こういった事態が株式市場にとって、ネガティブなのは間違いない。特に、外国人は政治の混乱を嫌う。だからこそ、ここは総論を語らず、個別物色の投資戦術が有効と主張している。

 悪材料は総選挙だけではない。IMF(国際通貨基金)は2024年の日本の経済成長率を0.7→0.3%に引き下げた。データ不正による自動車減産が響いている。外国人(欧州系)投資家はIMFの経済成長率に基づいてカントリーアロケーション(国別の資金シェア)を決める傾向がある。このため、1カ月程度は売りが出るだろう。

 さらに、パッシブ運用のベンチマークになっているMSCI指数構成銘柄の定期見直しが11月に行われる。大和証券の予想では日本株は採用が1社、除外が8社(7社の純減)という。日本株のウェイトは近年、低下する一方だ。ちなみに、採用される有力候補はフジクラ <5803> [東証P]である。

 11月5日にはアメリカ大統領選挙を控えている。共和党のトランプ氏が「優勢」と伝えられている。彼の政策が全て実行できるとは限らないが、通商(高関税の適用)、移民排除、財政出動、エネルギー政策を考えると、インフレ→金利上昇→ドル高を誘発するのは避けられない。最近の円安はそれを織り込み始めている。

●円安メリット、好決算銘柄を狙う!

 いずれにせよ、政治が揺れているだけに、短期的には財政出動を伴う防衛力増強子育て支援地方創生国土強靱化などの政策テーマを攻めるのは難しい。なにしろ、財源は? 恐らく連立の組み合わせによっては再び法人税率の引き上げ、金融所得課税強化、タバコ増税、個人所得税の見直しなどを言い出すのではないか。

 筆者は当面、好需給のアクティビスト(物言う株主)が介入している銘柄、7-9月期(第2四半期)が市場コンセンサスを上振れしそうな銘柄、円安メリットを享受できる銘柄、本格普及期を迎えたAI(人工知能)関連銘柄に妙味あり、と判断している。政局など外部環境に影響を受けづらい銘柄である。

 アクティビストが買っているのは東京建物 <8804> [東証P]、三和ホールディングス <5929> [東証P]、セーレン <3569> [東証P]、フジテック <6406> [東証P]など。東京建物の株式取得を明らかにしたのは、京成電鉄 <9009> [東証P]に株主提案を行った英系のパリサー・キャピタルだ。彼らは執拗に買う。

 7-9月期の業績が上振れしそうな銘柄は日本ハム <2282> [東証P]、TDK <6762> [東証P]、JR東海 <9022> [東証P]など。今週は決算発表が本格化する。決算プレイが繰り広げられる。そのターゲットになり得る。

 円安メリット関連では期初の想定為替レートが1ドル=140円が前提のアドバンテスト <6857> [東証P]、ホンダ <7267> [東証P]、日立製作所 <6501> [東証P]、住友商事 <8053> [東証P]などに注目できる。

 AI関連ではやはり、エヌビディア<NVDA>、マーベル・テクノロジー<MRVL>、ブロードコム<AVGO>、コヒレント<COHR>、クアルコム<QCOM>などアメリカ勢が強い。日本企業ではユーザーローカル <3984> [東証P]、オルツ <260A> [東証G]、pluszero <5132> [東証G]などが面白い展開となろう。

 このほか、マーケットエンタープライズ <3135> [東証P]、エクサウィザーズ <4259> [東証G]、PKSHA Technology <3993> [東証P]、ABEJA <5574> [東証G]などがAI分野に注力している。

2024年10月25日 記

株探ニュース

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