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波乱展開のなかで押し目狙いのタイミングを探る/オープニングコメント


 30日の日本株市場は、波乱の展開が見込まれるが、急落後の買いのタイミングを探ることになりそうだ。27日の米国市場はNYダウが137ドル高、ナスダックは70ポイント安だった。8月の個人消費支出(PCE)価格指数で、PCEコア価格指数が予想を下回ったことから、米連邦準備理事会(FRB)による大幅利下げ観測が高まった。一方で、ナスダックは半導体のエヌビディアの下落が重荷となった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比2400円安の37450円。円相場は1ドル142円60銭台で推移している。

 日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、大幅に下落して始まることになりそうだ。自民総裁選では日銀の利上げに批判的な立場の高市氏がトップで決選投票に進んだことで、為替市場では円安が進行し、日経平均株価は終盤にかけて上げ幅を広げ、連日で高値引けとなっていた。日経225先物は一時39900円まで買われていたが、決選投票で石破氏が逆転したことで、高市氏の勝利を織り込んだポジションが一気に剥がれ、ナイトセッションでは急落する形となった。

 日経225先物はナイトセッションで2400円を超える急落となったことで、朝方はインデックスに絡んだ売りが集中することで、幅広い銘柄が売り気配からのスタートになりそうだ。日経平均は直近2日間の急伸部分を帳消しにすることになろうが、これにより一気に需給整理が進展する可能性はあるだろう。オーバーシュート気味に下落する可能性は高く、売り一巡後は改めて新政権による政策期待が高まると考えられるため、押し目狙いのタイミングを探ることになりそうだ。

 物色としてはインデックスに絡んだ売りから品薄銘柄についてはイレギュラー的な価格形成になりやすく、リバウンドを狙った押し目買いに向かわせよう。また、今後は新政権による政策が明らかになるにつれて、関連銘柄を探る動きもみられそうだ。為替にらみのなか、輸出関連は手掛けづらくさせそうだが、足もとの円安進行で利食いに押されていた内需系の銘柄へのリバウンドも意識されそうである。
《AK》

 提供:フィスコ

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