POPER---3Qは2ケタ増収増益、主力サービス「Comiru」では学習塾を中心に新規顧客の導入が好調に推移
POPER<5134>は12日、2024年10月期第3四半期(23年11月-24年7月)決算を発表した。売上高が前年同期比23.9%増の7.55億円、営業利益が同52.6%増の0.29億円、経常利益が同77.8%増の0.27億円、四半期純利益が同80.6%増の0.14億円となった。
当第3四半期累計期間において、主力サービスの「Comiru」は、既存顧客からのアップセル(利用部門や利用生徒数の拡大等)やクロスセル(「ComiruHR」の利用等)の販売強化、及び新年度である4月以降、中小規模の学習塾を中心とする新規顧客の導入が好調に推移している。課金生徒ID数においては、当業界の特性上、新年度の入れ替わりにより、一時的に減少するという状況が見られたが、当第3四半期において、新規顧客の獲得及び夏季講習の実施等の季節性の取り組みにより生徒数が増加し、その結果、課金生徒ID数も堅調に推移した。また、2024年5月1日から同社が会社分割(簡易吸収分割)の方法により承継した「BIT CAMPUS」事業を統合したことにより、承継した事業にかかる売上高は0.44億円と堅調に推移し、事業基盤の強化に繋がっている。
学習塾領域について、中小規模の学習塾においては、学習塾向け経営セミナーを前期のおよそ2倍のペースで開催し、各セミナーの平均参加者数は200名以上と好調に推移したこと等が奏功し、順調に新規顧客を獲得している。また、Web広告等の運用を適宜チューニングし、最適な状態を維持するようPDCAを回すことにより、集客からの商談化率が向上している。このような効果的なマーケティング活動に加え、既存顧客からの紹介も引き続き多くなっている。大手学習塾においては、「ComiruPRO」の導入と基幹システムの有償開発をセットにしたサービスへの引き合いが前年度から変わらず増加傾向にあり、当第3四半期においても、2社の新規受注又は内諾を受けている。また、第2四半期までに受注した案件の新規課金開始、及び基幹システムの有償開発等も計画どおり進められており、当年度以降の売上高及び利益の増加を見込んでいる。承継した「BIT CAMPUS」事業においては、安定したサービスを提供しており、顧客からの要望に応じて「Comiru」のトライアル運用も開始し、また、ティエラコムが経営する個別指導部門の一部に「Comiru」をトライアル導入する等、両事業の連携によるシナジー効果を徐々に発揮している。
習い事領域について、英会話やプログラミングスクール等の学習塾以外の習い事領域においては、活用事例の共有や業界特化型のセミナーの開催等のマーケティング施策により、引き続き新規顧客の獲得を伸ばしている。
公教育の学校領域について、千葉県内の教育委員会のモデル事業で培った実績と経験を基に、2024年度においても千葉県八千代市での導入拡大や千葉県習志野市での新規導入されることが決定した。また、千葉県教育委員会の「業務改善DXアドバイザー配置事業に関する業務委託」プロジェクトにマイナビが委託先として決定し、同社が専門アドバイザーとして当該事業の効果検証と部活動の地域移行にかかるサポートを行うこととなった。当第3四半期においては、大阪市教育委員会より、令和6年(2024年)度の部活動の地域移行にかかるモデル事業において、事業受託者であるコナミスポーツを通じて新規導入されることとなった。
2024年10月期通期の業績予想については、当第4四半期に複数の大手学習塾向けのカスタマイズ開発等の売上が見込まれているため、売上高が前期比19.1%増の9.87億円、営業利益が同68.8%増の0.62億円、経常利益が同86.3%増の0.61億円、当期純利益が同83.4%増の0.48億円とする期初計画を据え置いている。
《ST》
提供:フィスコ