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エヌビディア効果でハイテク主導の展開/オープニングコメント


 12日の日本株市場は、買い一巡後は底堅さを見極める展開になりそうだ。8月の米消費者物価指数(CPI)は、コア指数が想定外に加速したことで大幅な利下げ観測が後退し、NYダウは大きく売られる場面もみられた。ただし、売り一巡後はハイテク株主導で買い戻しの動きが強まった。また、ゴールドマン・サックスのソロモンCEOが同社主催のイベントにおいて、ソフトランディングを予想していると楽観的見解を示したことも材料視された。シカゴ日経225先物清算値は大阪比825円高の36595円。円相場は1ドル142円30銭台で推移している。

 日経平均株価は米国株高を受けて、買い先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで一時35410円まで下落する場面もみられたが、終盤にかけての切り返しにより、一時36630円まで買われた。36000円を挟んだ直近の保ち合いレンジではあるものの、ボリンジャーバンドの-1σを上回ったことで、リバウンド機運が高まりそうだ。また、米国ではエヌビディアが8%を超える急伸となるなか、他の半導体株にも買いが広がった。東京市場においても東エレク<8035>などへ波及する可能性が高く、日経平均株価をけん引することが期待される。

 日経平均株価は25日線が37185円、200日線が37520円辺りで推移しており、まずは25日線を意識させてきそうだ。9月限の先物オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を控え、先物市場では限月交代に伴うロールオーバーが中心となる。そのため、積極的にポジションを傾けてくる動きは限られそうだが、CPI通過で売り方においては買戻しを強めてくることになりそうだ。買い一巡後はこう着感が強まる可能性はありそうだが、買い戻しの動きが強まる局面では、ヘッジ対応の買いも意識されてくる。

 物色の流れとしてはハイテク株主導の展開になりやすく、戻りの鈍さが意識されてくるようだと、短期的に売りを仕掛けてくる可能性もあるため、注意しておきたい。もっとも、エヌビディア効果から売りは仕掛けづらく、基本的には押し目買い狙いのスタンスになりそうだ。そのほか、中小型株へも個人主体の値幅取り狙いの動きが強まる可能性はありそうだ。
《AK》

 提供:フィスコ

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