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【市況】株価指数先物【寄り前】 3万6500円から3万7000円辺りで落ち着きたいところ


大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 36510 +740 (+2.06%)
TOPIX先物 2581.5 +40.0 (+1.57%)
シカゴ日経平均先物 36595 +825
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 11日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。8月の米消費者物価指数(CPI)は、食品とエネルギーを除いたコア指数が前月比0.3%上昇と、市場予想(0.2%上昇)を上回った。前年同月比では3.2%上昇で、予想と一致した。来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)での0.50%の大幅利下げ観測が後退し、利下げ幅は既定路線の0.25%になるとの見方が広がった。CPIの結果を受けてNYダウの下落幅は一時700ドルを超える場面もみられた。

 しかし、売り一巡後は下げ幅を縮め、午後にはプラスに転じた。足もとで売られていたハイテク株を買い戻す動きが強まり、ナスダック指数は3日続伸し上昇率が2%を超えた。S&P500業種別指数は半導体・同製造装置、ソフトウエア・サービス、小売が上昇した一方で、家庭用品・パーソナル用品、保険、食品・飲料・タバコが下落した。

 シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、大阪比825円高の3万6595円だった。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比130円高の3万5900円で始まり、その後は3万6300円まで買われた。米国市場の取引開始直後に下へのバイアスが強まり、中盤には3万5410円まで売られる場面もみられた。終盤にかけて買い戻しが強まり、一時3万6630円まで上げ幅を広げ、3万6510円とナイトセッションの高値圏で取引を終えた。

 日経225先物は、シカゴ先物にサヤ寄せする形から、買い先行で始まりそうだ。米国ではCPIの結果を受けて大きく売られる場面もみられたが、その後はハイテク株主導で切り返しており、東京市場でも東京エレクトロン <8035> [東証P]やアドバンテスト <6857> [東証P]など指数インパクトの大きい値がさハイテク株のリバウンドが見込まれ、日経平均型優位の展開になりそうだ。

 日経225先物はナイトセッションで1200円ほどの変動幅となったが、終値ではボリンジャーバンドの-1σ(3万6060円)を大きく上回ってきた。-1σと中心値(25日)が位置する3万7240円でのレンジが意識されそうである。そのため、オプション権利行使価格の3万6000円から3万7000円のレンジを想定する。ただし、9月限の先物・オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を明日に控えて、買い一巡後は次第に膠着感が強まる可能性はある。

 12月限へのロールオーバーは順調に進んでおり、SQに絡んだ商いは落ち着いてきそうである。大きな変動をみせてくるようだとヘッジ対応の動きが入りやすいことから、できれば3万6500円~3万7000円処で落ち着かせたいところだろう。ハイテク株の戻りの鈍さが意識されてくると、短期的なショートが入りやすいと考えられる。また、為替市場では円相場が1ドル=142円台で推移している。再び140円台に入ってくると、ショートが強まる可能性があるため、注意しておく必要があるだろう。

 なお、10日の米VIX指数は17.69(前日は19.08)に低下した。下向きながら17.79辺りで推移する25日移動平均線を下回ってきたため、リスク選好に向かいやすい。FOMC通過までは積極的なロングは限られようが、ショートカバーを強めてくる展開が意識されそうだ。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で14.07倍に上昇した。一時14.10倍まで上げており、75日線が位置する14.11倍に迫る場面もみられた。同線が抵抗として意識され、いったんはリバランスが入りやすく、その後は14.00倍に低下する動きもみられた。本日は指数インパクトの大きい値がさハイテク株の上昇が見込まれ、75日線を上回ってくる局面もありそうだ。

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