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後場に注目すべき3つのポイント~米国株安や円高推移を受けて下げ幅は一時1500円超に


4日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・日経平均は大幅続落、米国株安や円高推移を受けて下げ幅は一時1500円超に
・ドル・円は下げ渋り、値ごろ感で買戻しも
・値上り寄与トップは東京エレクトロン<8035>、同2位はアドバンテスト<6857>

■日経平均は大幅続落、米国株安や円高推移を受けて下げ幅は一時1500円超に

日経平均は大幅続落。前日比1280.72円安(-3.31%)の37405.59円(出来高概算9億5000万株)で前場の取引を終えている。

3日の米国株式市場は大幅反落。ダウ平均は626.15ドル安(-1.51%)の40936.93ドル、ナスダックは577.33ポイント安(-3.26%)の17136.30、S&P500は119.47ポイント安(-2.12%)の5528.93で取引を終了した。8月ISM製造業景況指数が予想を下回ったためハードランディング懸念も強まり、寄り付き後、下落。ダウは史上最高値からの利益確定売りも加速し、終日売りが先行した。エヌビディアなど半導体セクターの売りもさらなる圧力となり、ナスダックも大きく売られ、終盤にかけて下げ幅を拡大。

米国株の大幅下落と為替の円高推移を受けて、東京市場は売り優勢で取引を開始した。日経平均は38000円台を割り込み、一時37122.33円まで下げ幅を拡大。フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が前日比7%超下げたことで、値がさ半導体株の下げが目立った。8月5日からの上昇に対する利益確定が先行し、プライム市場の売買代金は2.4兆円と久しぶりに2兆円台に乗せた。

日経平均採用銘柄では、ルネサスエレクトロニクス<6723>、ソシオネクスト<6526>、スクリーンHD<7735>、SUMCO<3436>、東京エレクトロン<8035>、ソフトバンクグループ<9984>など半導体株の下げが目立つ。このほか、古河電工<5801>、ディスコ<6146>、フジクラ<5803>、東京電力HD<9501>、メルカリ<4385>、リクルートHD<6098>などが下落した。

一方、円高メリット銘柄の一角であるニトリHD<9843>、イオン<8267>、花王<4452>、サッポロHD<2501>、明治ホールディングス<2269>などが上昇。このほか、バンダイナムコHD<7832>、ZOZO<3092>などが買われた。なお、日経平均採用銘柄で上昇したのは15銘柄に留まった。

全業種が下落するなか、鉱業、石油・石炭製品、証券・商品先物取引業、非鉄金属、電気機器の下げが目立った。

市場の先行き不安感を示す日経平均VIは一時31.84ポイントまで上昇したが、8月5日の70.69ポイントと比べると、さほど悲観論は高まっていない様子。足元の日経平均の上値が重くなっていたこともあり、利益確定売りが先行したと考える。前場の売買代金が2.4兆円と膨らんでいることから、買いもそれなりに入っている様子。市場では8月5日のような後場一段安が警戒されているが、8月30日時点の信用買い残は4兆円ほどに留まっていることから信用取引に絡んだ投げ売りはさほど入らないだろう。後場の東京市場は、為替の一段の円高進行とならない限り、落ち着きを取り戻すと想定。日経平均、TOPIXは下げ幅をやや縮小して大引けを迎えると考える。

■ドル・円は下げ渋り、値ごろ感で買戻しも

4日午前の東京市場でドル・円は下げ渋り。米10年債利回りの低下を受け、ドル売り先行。また、米国経済の減速懸念で日経平均株価が前日比1500円安と下げ幅を拡大し、リスク回避的な円買いで一時144円89銭まで下落。その後はドルが買い戻された。

ここまでの取引レンジは、ドル・円は144円89銭から145円55銭、ユーロ・円は160円11銭から160円89銭、ユーロ・ドルは1.1039ドルから1.1056ドル。

■後場のチェック銘柄

・ZUU<4387>、メディシノバ<4875>など、4銘柄がストップ高

※一時ストップ高(気配値)を含みます

・値上り寄与トップは東京エレクトロン<8035>、同2位はアドバンテスト<6857>

■経済指標・要人発言

【経済指標】

・豪・4-6月期GDP:前年比+1.0%(予想:+0.9%、1-3月期:+1.3%←+1.1%)
・中・8月財新サービス業PMI:51.6(予想:51.8、7月:52.1)

【要人発言】

・ナーゲル独連銀総裁
「ユーロ圏インフレは正しい道筋」

<国内>
・特になし

<海外>
・特になし

《CS》

 提供:フィスコ

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