セレンディップ Research Memo(4):日本のモノづくり産業における事業承継ニーズは強い
■セレンディップ・ホールディングス<7318>の中期経営計画
1. 事業承継に関する環境
日本のモノづくり産業は中堅・中小企業が多数を占め、サプライチェーンを支えるとともに多くの雇用を創出している。しかし、オーナー経営者の高齢化に伴い、高い技術力・製品力がありながらも後継者不在のため事業の継続が困難となるなど社会問題化しており、コロナ禍をきっかけに廃業に至るケースも増えている。また、承継に限らず、近代経営の複雑化・高度化に対応した経営管理体制が十分に構築されていない、少子高齢化に伴う労働力不足などによって経営資源を十分に確保できない、生産性が低く稼ぐ力が弱いといった課題を抱えたままの中堅・中小企業も数多く存在している。一方、日本の中堅・中小企業は高い技術力・製品力を有していることが多いため、製造現場のDXや省人化、経営人材の育成などによって経営の質を改善することで、企業価値を飛躍的に向上させることも可能である。しかし、こうした中堅・中小企業からの事業承継支援などのニーズに対して、M&Aやトータルソリューションなど支援側の体制が追い付いていないのが現状である。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
《HN》
提供:フィスコ