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後場に注目すべき3つのポイント~エヌビディア下落も半導体株下げ渋る展開に


29日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・日経平均は3日ぶり反落、エヌビディア下落も半導体株下げ渋る展開に
・ドル・円は底堅い、144円台を維持
・値下り寄与トップはソフトバンクグループ<9984>、同2位は東京エレクトロン<8035>

■日経平均は3日ぶり反落、エヌビディア下落も半導体株下げ渋る展開に

日経平均は3日ぶり反落。前日比151.42円安(-0.39%)の38220.34円(出来高概算6億5000万株)で前場の取引を終えている。

28日の米国株式市場は反落。ダウ平均は159.08ドル安(-0.39%)の41091.42ドル、ナスダックは198.79ポイント安(-1.12%)の17556.03、S&P500は33.62ポイント安(-0.60%)の5592.18で取引を終了した。主要経済指標の発表なく、寄り付き後、まちまち。ダウは過去最高値付近から利益確定売りが強まったほか、ナスダックも長期金利上昇を警戒した売りや、半導体メーカー、エヌビディアの決算発表を控えた手仕舞い売りも強まったと見られ、終日売りが先行した。終盤にかけても戻り鈍く相場は下落で終了。

東京時間29日未明に発表されたエヌビディアの2024年5-7月期決算は、業績や売上高見通しはともに市場予想を上回ったが、時間外取引で一時28日終値比8%安と大幅安の反応となった。

エヌビディア株の弱い動きが影響して、東京市場は半導体株を中心に売り優勢で取引を開始した。寄付き後の日経平均は38000円を割り込む場面も見られたが、売り一巡後、東京エレクトロン<8035>、アドバンテスト<6857>など半導体株は下げ幅をじりじりと縮小。日経平均は38000円台を回復して前場の取引を終えた。なお、プライム市場の売買代金は1.6兆円と商いは引き続き閑散。

日経平均採用銘柄では、協業先のスーパー・マイクロ・コンピュータが24年6月期決算の年次報告書提出が遅れると発表したことでニデック<6594>が売り優勢となった。このほか、ZOZO<3092>、住友ファーマ<4506>、スクリーンHD<7735>、ソフトバンクグループ<9984>、クレディセゾン<8253>などがさえない。

政策保有株放出のニュースが刺激材料となりSOMPOホールディングス<8630>、T&Dホールディングス<8795>、東京海上<8766>など損保株が買われた。このほか、第一三共<4568>、伊藤忠<8001>、太陽誘電<6976>、TOPPANホールディングス<7911>、明治ホールディングス<2269>などが上昇。

業種別では、証券・商品先物取引業、パルプ・紙、非鉄金属、サービス業、陸運業などが下落した一方、保険業、海運業、卸売業、医薬品、電気・ガス業などが上昇した。

エヌビディア決算という、今週のメインイベントが不発に終わったことから、商い閑散のまま日経平均は38000円台前半でのもみ合い継続となりそうだ。東京エレクトロンなど半導体株が下げ渋っていることで底堅い地合いも確認できるが、上を試す材料が無くなったことから、週末まで、TOPIX、日経平均は方向感に乏しい展開となるだろう。

■ドル・円は底堅い、144円台を維持

29日午前の東京市場でドル・円は底堅く推移し、144円前半から半ばの水準でもみ合った。米連邦準備制度理事会(FRB)の早期利下げ観測で米金利安に振れ、朝方からドル売りが先行。一方、日経平均株価の下げ幅縮小で円買いは弱まり、ドルを支えた。

ここまでの取引レンジは、ドル・円は144円22銭から144円69銭、ユーロ・円は160円43銭から161円02銭、ユーロ・ドルは1.1120ドルから1.1133ドル。

■後場のチェック銘柄

・ビーマップ<4316>、アクリート<4395>など、6銘柄がストップ高

※一時ストップ高(気配値)を含みます

・値下り寄与トップはソフトバンクグループ<9984>、同2位は東京エレクトロン<8035>

■経済指標・要人発言

【経済指標】

・特になし

【要人発言】

・ウォラーFRB理事
「国内における高速決済ネットワークの普及は世界的にばらつきがあるため、グローバルに連動したシステムの価値はまだ明確になっていない」

<国内>
・特になし

<海外>
・特になし

《CS》

 提供:フィスコ

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