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【特集】個別株投資でフレイル予防―IR巧者で健康とマネーの二兎追う―

日経CNBC×株探 コラボ第3弾
「幸福寿命」を延ばす資産形成アカデミー 第4回


田中彰一田中彰一
日本経済新聞社コンテンツプロデューサー兼日経CNBC解説委員
1989年、日本経済新聞社入社。主に金融・資本市場担当。ニューヨーク駐在などを経て2018年より現職。日経電子版コンテンツ開発、ニュースレター執筆、経済番組解説の「創る・書く・話す」の三刀流をこなす。お宝株を紹介する日経CNBCの動画「未来のブルーチップを探せ」は2023年の年間アクセス数首位。著書は『「50代から輝く!『幸福寿命』を延ばすマネーの新常識」』(日本経済新聞出版)など多数。小冊子「日経記事でマネートレーニング」(東京証券取引所)は金融経済教育を推進する証券知識普及プロジェクトの認証を受けた。マネーと不動産の実務と健康に詳しい。

 8月23、24日に開催した「日経IR・個人投資家フェア2024」は近年にない盛況で幕を下ろしました。最終日午後には株探編集部の真弓重孝氏にも登壇いただき、最後まで大勢の来場者でにぎわいました。

 今回はこの余韻をつなぐ形で当日、あまりお話できなかったテーマを掘り下げてみようと思います。1つ目は健康と投資の関係です。一般に健康とマネー、というように並列で語られるテーマですが、今回は因果関係(垂直)です。つまり、投資が健康につながるという意味です。

 インデックス投信の積立投資は資産形成の手段として奨励され、普及が進んでいますが、厳密にいうと投資というより作業です。口座から毎月自動かつ機械的にお金を落として買い付ける作業で、個人が都度、投資家として関与することはありません。

図1 インデックス投資とアクティブ投資の違い
【タイトル】

 どのような銘柄を選ぶべきかという「考えること」、いつ買うかという「行動すること」などを意図的に排除するわけですね。直近の8月暴落は天地鳴動の大騒ぎになりましたが、積立投資では関心を寄せる必要すらありません。

 株探? 不要です(泣)
 日本経済新聞? ノイズでしょうね(泣)

■老後に残るもの、残らないもの

 この結果、何が起こるでしょうか?

 金融リテラシーが身に付きません。投資のスキルは初心者レベルのままです。世界の情勢や経済の動向もマネーとどうつながるかわかりません。なにしろ、「考える」ことと「投資」を遮断することに利を見出すわけですから。

 では、個別株投資はどうでしょうか。企業の決算はもちろん、マーケット全体の動きもモニタリングする必要があります。そのためにノウハウの習熟に努めないといけません。

 ROE? PBR? PER? 難語や指標を数多く学んで銘柄を選ぶ必要があります。株探や日経電子版などでマクロ、ミクロの情報を咀嚼して、ポートフォリオをどうすべきか、考えていかないといけません。

 不労所得? とんでもない。マネーと時間と頭脳という3つのリソースを注ぎ込んで資産を増やす立派な労働です。株価が気になり、業績が気になり、経済を気にしているうちに、知らず知らずに世界にアンテナを張り巡らせ、スキルが身に付いてきます。

 積立投資は老後に向けて金融資産を築けますが、個別株は「投資力」という無形財産も残ります。

50代から輝く!『幸福寿命』を延ばすマネーの新常識
※本稿は「50代から輝く!『幸福寿命』を延ばすマネーの新常識」(田中彰一著)から「新常識38」を抜粋し、株探ユーザー向けに加筆・再構成しました。取材歴35年のベテラン記者が明かす127のノウハウ(=新常識)の詳細については是非、同書をご覧ください。








 

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