橋本総業HD Research Memo(9):空調機器や管材類が売上高、採算ともに順調に推移
■業績動向
2. セグメント別の業績動向
管材類では、戸建新築需要は低迷したものの賃貸住宅向け需要が好調に推移したため住宅投資はやや増加、インバウンド需要に対する小規模リニューアルや倉庫・データセンター向け需要が高まったことにより非住宅分野への投資も増加した。こうした環境下、橋本総業ホールディングス<7570>は価格改定を進めるとともに、商品の即納体制を強化するため在庫商材の拡充や物流機能の活用、商材の拡大に注力した。その結果、樹脂管材、金属管材がともに順調に推移し、増収増益となった。衛生陶器・金具類では、住宅分野で新設着工戸数は減少したがリフォーム需要が増加、非住宅分野では新築の大規模案件がやや増加した一方、中小規模案件と大規模リニューアル需要が減少した。管材類同様に商品の即納体制への強化を図ったことで、衛生陶器・金具類の高付加価値商品の需要が増加し、増収増益となった。
住宅設備機器類では、ガス・石油給湯器は供給が回復したもののリフォーム需要が減少、エコキュートは取替需要が徐々に広がる一方で一部商品の欠品が続いたため減少した。キッチン設備は価格改定などの影響で増収となったものの、リフォーム需要の減少で出荷台数は減少した。在庫商材の種類と数量の拡充、即納体制の強化、ショールーム商談会の実施など受注活動の強化に注力し、期後半へ向けて電化商材や食洗機、エコキュート、IHなどの需要が増加したが、微減収減益となった。空調機器・ポンプでは、空調機器類が業務用で新設と取替需要が減少したが、住宅向けが省エネ対応など高機能商品や寒冷地域における暖房用の需要が増加した。換気機器類は新設と取替需要ともに減少したが、ポンプ類は供給体制の回復と価格改定の影響で増加した。仕入先と緊密に情報を共有し代替品での対応を進めたことで、増収増益となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
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提供:フィスコ