霞ヶ関キャピタル---2Qも2ケタ増収増益、引き続き各事業が順調に進捗
霞ヶ関キャピタル<3498>は2日、2024年8月期第2四半期(23年9月-24年2月)連結決算を発表した。売上高が前年同期比26.2%増の208.17億円、営業利益が同38.5%増の19.91億円、経常利益が同53.0%増の19.40億円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同58.2%増の12.92億円となった。
物流関連市場においては、冷凍冷蔵倉庫をメインターゲットに開発を進めている。現在稼働している冷凍冷蔵倉庫の多くは、築30年以上かつ特定フロンや代替フロンを用いた物件であり、特定フロンに対する規制や代替フロンの温室効果の大きさから、自然冷媒を用いた冷凍冷蔵倉庫への建替需要の増加が期待されている。2024年問題による人手不足や冷凍倉庫内での過酷な労働環境に対応する冷凍自動倉庫の開発にも積極的に取り組んでおり、「LOGI FLAG TECH 所沢1」においてSBSゼンツウに冷凍自動倉庫の容量の約半分を貸し出すことおよび庫内荷役業務を委託する覚書を締結した。加えて、SREホールディングス<2980>とは冷凍自動倉庫における冷凍保管サービスの提供およびシステム開発を趣旨とする基本合意書を締結し、X NETWORK(クロスネットワーク)を合弁会社として設立した。同社の物流施設パイプラインは11月にドライ型の物流施設1件を売却したことで冷凍冷蔵機能を有した物流施設のみになり、環境配慮型の冷凍冷蔵倉庫のみで構成される長期運用型ファンドの組成に向けた体制構築を進めている。また、11月には物流施設を主な投資対象とする上場リートの組成を目的に霞ヶ関リートアドバイザーズを100%子会社として設立するなど、順調に事業を進捗させている。
ホテル関連市場においては、2月に「FAV LUX 長崎」を開業した。「FAV LUX」は同社開発ホテルの新ブランドであり、「FAV HOTEL」の大人数で楽しめる、スタイリッシュなデザインといったコンセプトはそのままに、館内施設やアメニティをより充実させ、客室面積は「FAV HOTEL」と同等以上の広々とした空間が特徴となっている。ホテル開発用地5件を新規に取得、開発用地3件を開発フェーズに移行、ホテル1件を売却するなど順調に事業を進捗させている。
ヘルスケア事業においては、超高齢社会である日本において終末期医療や在宅看護、在宅介護の需要増加が強く見込まれ、同社の開発するホスピス住宅が最期を迎える場所として重要な役割を担っていく存在となるべく鋭意取り組んでいる。施設開発のみにとどまらず運営面まで一貫しておこなうことで既存のサービスとの差別化を図るべくヘルスケア施設運営会社の株式を取得した。さらに、ヘルスケア施設開発用地2件を新規に取得、開発用地1件を開発フェーズに移行するなど順調に事業を進捗させている。
海外事業においては、現在、アラブ首長国連邦(ドバイ)に注力している。2021年3月にドバイ政府が発表した「ドバイ都市マスタープラン2040」では、2040年までにドバイの人口を330万人から580万人まで増加させる計画であり、人口増加率が高くかつ政情が安定していることから、ドバイの不動産需要は長期的に増加すると見込んでいる。
2024年8月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比60.9%増の600.00億円、営業利益が同91.3%増の85.00億円、経常利益が同82.1%増の75.00億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同143.8%増の50.00億円とする期初計画を据え置いている。
《SO》
提供:フィスコ