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話題株ピックアップ【夕刊】(1):JET、オムロン、ゼンショHD

■ジェイ・イー・ティ <6228>  3,280円  +150 円 (+4.8%)  本日終値
 ジェイ・イー・ティ<6228>が続急伸。受け渡しベースで3月末の株主を対象に株式3分割を実施したが、分割後の株価が上昇基調を一気に強める展開となりマーケットの注目を集めている。同社株は3月相場では株式分割の権利取りの動きが反映されず、逆に断続的な大口売りで調整色を強める展開を余儀なくされていた。しかし、実質新年度入りで目先売り圧力が希薄化するなか、先取りする形で株価を上昇させていなかった分、値ごろ感からのリバウンド狙いの買いを誘っている。同社は半導体洗浄装置の開発・設計、製造・販売及びアフターサービスを一気通貫で手掛けていることが特長。韓国企業の傘下にあり韓国や台湾といったアジア地域で実績が高かったが、国内でも最先端半導体の量産を目指す日の丸半導体新会社のラピダス向けで、次世代半導体製造技術の洗浄装置開発を受託するなど実力を発揮し始めている。

■オムロン <6645>  5,618円  +207 円 (+3.8%)  本日終値
 全体相場が調整色を強めるなか、オムロン<6645>やファナック<6954>が逆行高となるなど、ファクトリーオートメーション(FA)関連株の一角が堅調に推移。中国国家統計局が3月31日に発表した同月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は50.8となり、前月から1.7ポイント上昇。好不況の境目とされる50を6カ月ぶりに上回り、市場予想よりも高い水準で着地した。中国景気に対する悲観的な見方が和らいでいくと受け止めた投資家が、FA関連株を買い戻しに動いたようだ。安川電機<6506>やSMC<6273>、ハーモニック・ドライブ・システムズ<6324>も高い。

■ゼンショHD <7550>  6,673円  +233 円 (+3.6%)  本日終値
 ゼンショーホールディングス<7550>が大幅続伸。同社傘下のすき家が3月29日、一部商品の価格改定を発表した。収益押し上げ効果を見込んだ買いが入ったようだ。原材料費や人件費、エネルギーコストなどの上昇に対応するため、3日午前9時から約3割の商品について価格改定を行う。改定幅は店頭価格で10~50円。牛丼並盛は30円値上げして430円、牛丼大盛は50円値上げして630円とする。牛丼中盛は580円で据え置く。また3日より、午後10時から午前5時までの注文商品の合計金額に、深夜料金として7%加算する。

■楽天銀行 <5838>  3,200円  +110 円 (+3.6%)  本日終値
 楽天銀行<5838>が続伸し、上場来高値を更新した。日本経済新聞電子版は1日未明、「楽天グループは金融子会社を再編する方針を固めた」と報じた。10月をめどに楽天銀を含め、カードや証券を一つのグループにまとめ、金融事業を一体運営して企業価値を高めていくという。再編に向けた報道を材料視した買いが入ったようだ。楽天グループ<4755>と楽天銀はそれぞれ、「フィンテック事業の再編について検討していることは事実」とするコメントを1日に開示した。楽天銀は、本日開催の取締役会に付議する予定としている。

■三浦工業 <6005>  3,009円  +83.5 円 (+2.9%)  本日終値
 三浦工業<6005>は続伸。前週末の3月29日の取引終了後、米国でボイラーの製造販売などを手掛けるクリーバーブルックスを買収すると発表した。買収額は7億7400万ドル(約1161億円)。海外事業の強化による中期的な収益押し上げ効果を期待した買いが入ったようだ。米国において子会社を通じ貫流蒸気ボイラーやボイラー水処理の事業を展開する三浦工は、クリーバーブルックスの蒸気・温水関連機器の製造・販売およびエンジニアリング事業を獲得。両社の販売・保守サービスのネットワークを活用し、事業の成長につなげる。買収は規制当局の承認などを条件に、2025年3月期上半期までの完了を予定する。

■ディー・エヌ・エー <2432>  1,553.5円  +36.5 円 (+2.4%)  本日終値
 ディー・エヌ・エー<2432>などライドシェア関連株の一角が高い。一般ドライバーが有料で乗客を運ぶ「ライドシェア」が4月1日から一部地域で解禁された。これを受け、タクシー配車アプリ「GO」を手掛ける持ち分法適用関連会社を持つディーエヌエや、同業他社と連携して4月からライドシェア事業の運用を順次始めるタクシー大手の大和自動車交通<9082>を物色する動きが出ている。

■京成電鉄 <9009>  6,264円  +105 円 (+1.7%)  本日終値
 京成電鉄<9009>が続伸。米ブルームバーグ通信が「英投資ファンドのパリサー・キャピタルが、投資先の京成電鉄に対し、保有するオリエンタルランド株式を短期間で15%未満まで減らすべきかどうか、自ら株主に諮るよう要求していることが1日、分かった」と報じた。オリエンタルランド<4661>株式の削減に加え、資本政策の導入やガバナンス改善のための委員会設置についても取締役会から議案として提出するよう要請したという。株式市場では、政策保有株の縮減加速などにより、京成の資本効率が更に向上するとの思惑が広がる形となり、物色されたようだ。京成は3月、OLC株式の一部譲渡により特別利益710億円を計上すると発表。しかしパリサー側は依然として、京成が保有するOLC株式は過大だとの考えを示したという。

■キャンドゥ <2698>  2,855円  +39 円 (+1.4%)  本日終値
 キャンドゥ<2698>が続伸し年初来高値を更新。3月29日の取引終了後、集計中の24年2月期連結業績について、売上高が従来予想の787億円から803億5000万円へ、営業利益が2700万円から2億6000万円へ、最終損益が7億300万円の赤字から4億4000万円の赤字へ上振れて着地したようだと発表しており、好材料視された。前の期は決算期変更に伴う15カ月決算のため比較はできないものの、出店が計画を下回った一方で、直営店の既存店売上高が好調に推移したことが売上高・利益を押し上げた。また、契約先都合の退店に伴う営業補償金収入により、特別利益が想定を上回ったことも寄与した。

■テイカ <4027>  1,539円  +18 円 (+1.2%)  本日終値
 テイカ<4027>が続伸。3月29日の取引終了後、自社株100万株(発行済み株数の3.93%)を4月10日付で消却すると発表したことが好材料視された。なお、消却後の発行済み株数は2441万4414株となる。

■豊田自動織機 <6201>  14,120円  -1,530 円 (-9.8%)  本日終値  東証プライム 下落率トップ
 豊田自動織機<6201>が大幅安で3日続落。デンソー<6902>が3月29日の取引終了後、保有する豊田織全株式2964万7895株(発行済み株式数の9.10%)を最大2年半かけてすべて売却すると発表しており、需給悪化を警戒する動きが強まったようだ。なお、売却完了後も引き続き豊田織との事業関係は維持・強化するとしている。


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