フルサト・マルカHD Research Memo(8):中期経営計画「UNISOL」
■成長戦略
1. 中期経営計画「UNISOL」
フルサト・マルカホールディングス<7128>は10年後のありたい姿として売上高4,000億円規模、営業利益200億円以上、時価総額1,500億円の目標を掲げ、この長期目標達成に向けた中期経営計画「UNISOL」(2022年12月期~2026年12月期)では、最終年度2026年12月期の目標を売上高2,000億円、営業利益100億円、営業利益率5.0%、調整後EBITDA(=営業利益+減価償却費+のれん償却費+その他の一過性収益・費用)115億円、ROE8.5%としている。
ロードマップとしては前半の2年を基盤構築の1stステージ、後半の3年を成長加速化の2ndステージと位置付け、持続的成長を支える経営基盤確立に向けた基本戦略は、既存事業領域での差別化「深掘」、新たな事業領域への展開「挑戦」、SDGsへの取組強化「サステナビリティ」とした。さらに重点戦略には統合シナジーの極大化、プラットフォーム戦略の深化、グループ機能融合による新ソリューションの創出、スマートファクトリーへの取組を掲げている。統合シナジーの極大化は、短期シナジーの具現化としての協働4本柱(産業機械シェアアップ、機器工具拡大、エンジニアリング事業強化、海外売上増強)と、中長期シナジーの追求としての戦略5分野(EV推進、自動化・省力化、環境・省エネ、食品関連、グローバル)を掲げている。
営業利益100億円達成に向けた具体的戦略としては、既存事業における市場回復や既存施策の実行で28億円、統合シナジーの具現化や戦略分野への取組強化で20億円、新付加価値の創出や事業領域の拡大など戦略積み上げで10億円の上乗せを目指す。シナジーの20億円の内訳は協働4本柱で9億円、戦略5分野で11億円としている。さらに積極的なM&Aによる成長事業への参入でプラスα億円の上積みも目指す方針としている。2023年12月期末時点の進捗状況としては、シナジー極大化の効果として、2022年12月期に197百万円、2023年12月期に440百万円の効果を創出したとしている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
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提供:フィスコ