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【市況】明日の株式相場に向けて=東京市場を牽引する米「サンタラリー」は続くか

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
 東京市場で日経平均株価は一時720円近い上昇となり4万91円まで上昇した。取引時間中の4万円乗せは10月15日以来、約2カ月ぶりのこと。終値では結局4万円に届かなかったものの、市場には年末高に向けた期待が膨らんだ。 

 この日経平均株価の上昇を演出した要因は、11日に米ナスダック指数が初めて2万台に乗せたことだ。年初からのナスダック指数の上昇率は33%に達した。ナスダックの上昇率は、NYダウの17%や日経平均の19%を大きく上回っている。ナスダック株高は米国市場に「サンタクロース・ラリー」の期待をもたらし、その流れは東京市場にも波及している。

 では、ナスダック高の要因はなにか。ひとつには、米追加利下げへの期待だ。高PERのハイテク株が多いナスダック銘柄には、利下げ効果は大きいとみられている。もう一つは、「やはりトランプ効果が大きいだろう」(市場関係者)とみられている。イーロン・マスク氏率いるテスラ<TSLA>の急騰は言うまでもないが、ビッグデータなど AI関連仮想通貨関連株などが活気づくなか、ナスダック指数が押し上げられている。

 エヌビディア<NVDA>に対する関心は依然強いものの、AI関連でビッグデータ分析での高実績を持つパランティア・テクノロジーズ<PLTR>などに対する関心は集まっている。また、仮想通貨関連ではコインベース・グローバル<COIN>やマイクロストラテジー<MSTR>などが注目されている。特に、マイクロストラテジーにはナスダック100への採用期待も出ている。

 17~18日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.25%利下げが発表されると、ナスダック指数はいったん利益確定売りも警戒されるが、今回の上昇は「年明け以降も続くのではないか」(同)と予想する声は少なくない。東京市場に目を転じれば、ディスコ<6146>などの動向が注目されるほか、上場来高値に浮上したソニーグループ<6758>のような銘柄が更に出てくるかがポイントとなりそうだ。

 今晩は欧州中央銀行(ECB)理事会が開催されるが、市場では0.25%利下げが有力視されている。また、米国では新規失業保険申請件数や11月卸売物価指数(PPI)が発表される。東京市場では、明日は12月日銀短観が発表されるほか、先物のメジャーSQ算出日となる。ラクサス・テクノロジーズ<288A>が東証グロース市場に新規上場する。

出所:MINKABU PRESS

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