貸借
証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
日経平均株価の構成銘柄。同指数に連動するETFなどファンドの売買から影響を受ける側面がある
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4063 信越化学工業

東証P
5,548円
前日比
-112
-1.98%
PTS
5,535円
23:18 11/27
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
20.6 2.34 1.91 16.77
時価総額 111,054億円
比較される銘柄
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【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─日本の未来を創る「半導体列島」構想!国策支える関連株


「日本の未来を創る『半導体列島』構想!国策支える関連株」

●株式市場で進む地殻変動

 日経平均株価の上昇が止まらない。週末3月1日には一時3万9990円と4万円の大台にあと10円まで迫った。1989年12月の史上最高値3万8957円を突破した2月22日以降、しばらく休みを入れ、小反落もあるだろう――こう想定していた。ところが、ほとんど下げることなく高値をキープ、そして3月1日の急騰だ。これは正直、理論的には説明しにくい動きだ。

 もちろん、これまで再三紹介してきたように、私にいわせると東京市場には以下のような株価支援支援材料がある。

・業績好調企業が多い
・新NISA(少額投資非課税制度)への資金流入が続いている
・日銀による金融緩和の継続
・米国の金利引き下げ観測
米国市場の上昇
・為替が円安基調である

 いまもこれらがリンクして日経平均株価を押し上げているわけだが、「それにしても」である。上下動を繰り返しながら新値に進むのが、通常のパターンだ。しかし、いまはほとんど休みなしの上昇であり、なんらかの地殻変動が起きている、と表現したくなるような変革が訪れていると見るべきだろう。

 それはなにか? 適切な説明は難しいが、「新日本列島改造」とでも呼ぶべきものになる。かつて1970年代に当時の田中首相が「日本列島改造論」を唱えて、一時列島は改造ブームに沸いたことがある。一方で、金権政治と批判されたその手法は物価上昇や土地投機などのひずみを生じ、首相の失脚後は「改造論」を口にすることさえはばかられようになった。

●存亡かけた一大プロジェクト「新日本列島改造」

 しかし、いま新たな日本列島改造が進行しつつあるといえる。たとえば、次の都道府県を聞いて何を思い浮かべるだろうか。北海道、青森、岩手、栃木、山梨、宮城、東京、神奈川、石川、岐阜、兵庫、広島、佐賀、長崎、福岡、宮崎、熊本。

最後の「熊本」で、「半導体工場の建設予定地」であることがお分かりになっただろう。このように、いま全国各地で半導体工場の建設が予定、あるいは企画されているのであり、今後それはさらに増えることだろう。もちろん、すべての都道府県に 半導体関連の施設が建つことはないだろうが、かつてダムが全国各地に建設されたように、いまは半導体関連施設の建設が国策で行われているのであり、結果的にそれは「新日本列島改造」と呼べる一大プロジェクトとなりつつあると見てよい。

 巨額の国費が重点的に投入される先は、かつてのダムなどから半導体関連の施設建設に変わった。こうなるため、昔、建設株に投資した感覚で半導体株に投資する。これがお勧めの策になる。繰り返すが、半導体事業の発展拡大は日本の存亡に関わるため、重要な国策なのだ。

 では、何に投資すればよい? 「半導体関連の株価はどれも相当高くなっているけど……」。こう思われる方は多いことだろう。それに、私は一銘柄勝負として本コラムですでに信越化学工業 <4063> [東証P]を取り上げている(「新NISAで狙うロングラン成長銘柄!」)。同社株は順調に上昇中だが、他にも銘柄はある。

 まずは、キヤノン <7751> [東証P]になる。同社はかつて露光装置で世界首位だったが、いまではオランダのASMLホールディング<ASML>に追い抜かれ、大きく引き離されてしまっている。その差を縮めるべくキヤノンが昨年10月に投入したのがナノインプリントリソグラフィ装置。従来の露光装置より微細な回路パターンを描画でき、コスト面でも優れているとされる。まだ発売されて間もないため、収益寄与は小さいものの、今後次第に需要を伸ばす可能性があり、株も期待が持てる。

 旧日立国際電機から分離独立、半導体製造用成膜装置に特化した事業を展開中のKOKUSAI ELECTRIC <6525> [東証P]も、米半導体製造装置大手アプライド・マテリアルズ<AMAT>が15%の株式を所有した点に着目。株価は調整中だけに拾いどころと見る。

 素材にSiC(炭化ケイ素)を使う次世代パワー半導体が注目を集めているが、同半導体ではSiCを加工できる製造装置が不可欠になる。同製品に強いのがアルバック <6728> [東証P]であり、株も期待が持てる。

 最先端であってもなくても、半導体の製造にはフォトレジストと呼ばれる感光性材料が不可欠で、それを製造しているのが東京応化工業 <4186> [東証P]。株価は新値をつけたばかりながら、目先小休止はあるのでそれを見逃さないようにしたい。

 最後に、私の好きな銘柄を。オルガノ <6368> [東証P]だ。改めて書くまでもなく、半導体製造には超純水が不可欠。水が無ければわれわれが生きられないように、半導体はただの水ではなく、無菌無塵の水を必要とする。それは超純水になるためオルガノ株になる。これまたすでに高値圏なので、浅い押し目を待ちたい。

2024年3月1日 記

株探ニュース

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