Mimaki Research Memo(8):市場別はTA市場向け、エリア別は日本が好調だった
■ミマキエンジニアリング<6638>の業績動向
2. 市場別・エリア別の動向
製品市場別では、SG市場向けの売上高が14,251百万円(前年同期比4.0%増)となった。既存モデルの販売が減少したものの、フラグシップモデルやエントリーモデルの販売増加、インクの堅調な販売、為替のプラス影響を背景に増収となった。IP市場向けの売上高は9,484百万円(同0.8%増)となった。前年同期に小型フラットベッド機を中心に新製品の販売が拡大した反動はあったが、インクの販売増や為替のプラス影響によって前年同期並みを確保することができた。TA市場向けの売上高は4,097百万円(同22.5%増)と大幅に伸びた。2024年3月期投入したDTF機「TxF150-75」の販売が先進国を中心に好調に推移、インクの販売も堅調に推移したため大幅な増収となった。FA事業の売上高は2,135百万円(同4.8%減)となった。基板実装装置や金属加工が増加した一方、前年同期に需要が増加した基板検査装置や半導体製造装置、FA装置が減少したことで減収となった。
エリア別では、日本の売上高が10,068百万円(前年同期比9.7%増)と好調だった。SG市場向けが好調だったことに加え、IP市場向けが小型・大型のフラットベッド機ともに、TA市場向けは新製品・従来モデルともにインクを含め好調に推移したこと、FA事業も堅調に推移したことが要因である。北米は売上高が7,106百万円(同0.1%減)だった。米国は、第1四半期に景気後退の影響により販売が減少したが、第2四半期は個人消費を中心に景気が堅調に推移、IP市場向けの販売は減少したものの、為替のプラス影響に加え、営業活動強化の成果もあってTA市場向けの販売が大幅に伸長するとともに、SG市場向けも着実に回復し全体で前年同期並みを確保した。中南米では多くの国で販売が増加した。
欧州の売上高は8,471百万円(同0.6%減)となった。ウクライナ情勢の長期化の影響を受けるなか、TA市場向けが新製品効果により大幅に増加し、SG市場向けも前年同期並みを確保したが、IP市場向けの販売が減少した。国別では、ポルトガル、フランス、ポーランドなどが好調だった。イタリアや英国などで販売が減少したものの、為替の円安効果もあり全体で若干の減収となった。アジア・オセアニアの売上高は5,870百万円(同1.3%減)となった。中国でコロナ禍から需要が回復し、インドなどで経済成長によりSG、TA市場向けが伸長したが、オーストラリアやタイなどでの販売減少に加え、前年同期に好調だった台湾でFAが減少したため、全体で若干の減収となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
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提供:フィスコ