propetec Research Memo(2):実績に裏付けられた信頼性の高いデータを活用し他社との差別化を図る
■会社概要
1. 会社概要
property technologies<5527>はホームネットからの株式移転により2020年11月に発足し、グループ各社に対するテクノロジーソリューション等の開発・提供とグループ経営管理を行っている。グループは同社と子会社8社で構成しており、主な子会社は4社である。中古マンションの再生事業を行う(株)ホームネット、注文住宅請負・設計・施工を行う(株)ファーストホームと(株)サンコーホーム、ポータルサイト「KAITRY」を用いたiBuyerビジネスの運営を行う(株)カイトリーである。業界でも少ない、都心のみでなく地方都市までも商圏としてサービス展開をしている。
2. 沿革
同社はホームネットの完全親会社として現代表取締役社長の濱中雄大(はまなかたけひろ)氏が設立した。株式移転を行ったホームネットも濱中氏が創業者であり、現在も経営を行っている。濱中氏は大手不動産会社に就職し、建築請負・賃貸等の現場で管理者や事業責任者の経験を経て不動産事業の知見を深め、消費者や取引先のインサイトや変化を捉えられる素養を得た。2000年12月にホームネットを設立し、不動産仲介業から事業展開をスタートしている。2005年1月に建売住宅事業を開始し、2010年に現在の主力事業の礎となる中古住宅再生事業を開始した。リーマンショックによる事業環境の変化を経験しながら事業を続けるなかで、資金効率性が良く、需要拡大が見込める中古住宅再生事業に注力していった。事業開始後は東京・大阪・名古屋など都市圏に支店を開設しながら事業拡大を続け、現在では日本全国に拠点を持ち事業展開を行っている。事業は独自のリノベーションブランド「FURVAL(ファーヴァル)」を用いて展開している。このブランドコンセプトは「そこに住む人々の生活が必ず「価値」のあるものになってほしい」である。生活必需品の家具・家電がリノベーション物件と揃っており、時間的・金銭的負担を軽減できる。事業のポートフォリオ化も進め、2018年には山口県で7拠点で展開するファーストホームを買収し、戸建住宅事業に参入した。2019年は秋田県で4拠点を持ち、戸建住宅事業を行うサンコーホームも買収した。2020年には(株)FURVAL(現 カイトリー)を設立した。これらの経緯を見れば、同グループの事業はホームネットを設立した時が事業の起点であり、同グループは実質的には不動産業界で23年の実績と歴史があると考えられる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 清野克純)
《AS》
提供:フィスコ