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米大手証券のエコノミスト、FRBは想定以上に金利を高く維持する必要

 米大手証券のエコノミストは、FRBが想定する以上に金利は高止まりすると見ていると指摘した。FRBは長期的に彼らが考えているよりも金利を高く維持しなければならないという。

 具体的には3.50-3.75%が長期の中立金利で、これは前回予想よりも0.50%ポイント高く、9月のFOMCでの非公式予想よりも1.00%ポイント高い。中立金利とは、成長を押し上げも抑制もしない金利水準のことで理論的な概念。FOMC委員は9月の金利見通しで、この水準を2.50%としていた。今回の予想変更の重要な要因は、「中立金利はあまり特定されていない概念であり、金融情勢の変化の方が政策の適切なスタンスを決定する上で有用であるという長年の見解だ」と述べている。

 同エコノミストは、FRBの目標も他の中銀の目標も、それを非現実的なものにする様々な要因が並んでいるとも指摘。政策金利を下支えする要因としては、高水準の財政赤字、人工知能(AI)への投資、CO2排出削減、生成AIによる生産性向上などを挙げている。なお、ECB、英中銀、カナダ中銀、豪中銀の政策金利の見通しについても0.50%ポイント引き上げた。

 市場は来年の利下げを予想しているが、先進国が金利上昇に直面しても成長を維持できることも利下げの必要性を低下させる可能性があると指摘。労働市場がリバランスし、成長率が潜在成長に近づき、インフレが目標まで正常化すれば、多くの中銀は利下げを続けるの論拠が相対的に弱くなるとしている。そして、政策金利が高水準のまま経済が底堅いと証明されれば、一部の中銀は長期金利の水準を再評価し、振り返れば2008年以降のサイクルでの利下げは行き過ぎだったと結論づける可能性があるという。

 一方で目先については、追加利上げの必要性についてはやや意見が分かれるが、近い将来の利下げはないと見ているという。9月時点の予想では今年中にあと1回、0.25%ポイントの利上げを行い、2024年のある時点で2回の利下げを行うと予想していたと述べている。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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