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証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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1698 上場日本高配当

東証E
2,986.0円
前日比
+20.5
+0.69%
PTS
-円
業績
単位
10株
PER PBR 利回り 信用倍率
67.38
時価総額 451億円

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明日の株式相場に向けて=超低PBRの「有配・低位株」を狙う

 きょう(14日)の東京株式市場は、日経平均株価が前営業日比461円高の3万3168円と大幅反発。米消費者物価指数(CPI)は大方コンセンサス通りの結果で投資家心理が改善した。例によってAIアルゴリズムによる先物へのスライス買いが全体指数を押し上げる形で、ほぼ一辺倒の上値追いトレンドを形成、引け際に手仕舞い売りで伸び悩んだものの、日経平均は一時500円超の大幅高を演じた。何と言ってもレーザーテック<6920>を筆頭とする 半導体関連の主力銘柄が軒並み高に買われたことが強気ムードを助長した。

 もっとも、半導体関連は基本戦略として押し目を買い下がりリバウンドを待つスタンスが有効である。日経平均株価がボックス圏での往来を繰り返している段階では、半導体主力株も本格的に上値を買い進む展開には発展しづらい。基本的に今は循環物色の地合いであり、投資資金は一つの入り江を目指すのではなく、水かさの少ないところ(相対的に出遅れているところ)に流れ込むリターンリバーサルの色が強い。

 ただ、そうしたなかも今のマーケットのニーズを考慮すれば、低PBRや高配当利回り銘柄の方に視線が向かいやすい。これに関連したETFも話題性を提供しており、低PBRならPBR1倍割れ解消推進ETF<2080>、高配当利回りならNEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型上場投信<1489>や上場インデックスファンド日本高配当(東証配当フォーカス100)<1698>、あるいはNEXT FUNDS 日本高配当株アクティブ上場投信<2084>などが個人投資家の耳目を集めている。個別株の視点でもバリュー株優位の構図自体はしばらく続きそうだ。

 バリュー株の強みのひとつとして、グロース株ほど足もとの業績動向で株価が振り回されにくい面がある。それは評価の観点が、一株純資産や株主還元などフローではなくストックの方に重心が置かれていることが影響している。以前にも触れたが、PBRが1倍を大きく割り込んだ状態で長く放置されている銘柄は、日々の出来高流動性に乏しいことが共通項となっているケースが多く、いわば「低いPBRは人気薄の目印」ともなっていた。しかし、東証の低PBR改善要請が鶴の一声となり状況は変わった。超低PBRに放置された銘柄が解散価値と同等のPBR1倍に戻るだけで、株価的には大化けする要素を持っているという事実が、一つのテーマとして潮流を形成し始めている。

 超低PBRの一群は玉石混交といわれれば否定できないが、有配企業で業績がそれほど悪くはないのに一株純資産を大幅に下回る株価に位置している銘柄が、現実問題として東京市場にはあまりに多い。それらを篩(ふるい)にかければ、おそらく株価が今後ダブルバガー、トリプルバガー化する銘柄がかなりの数に上ることは予想できる。例えば、テンバガークラスの銘柄を発掘するには他社とは一線を画す収益成長力を内在させていることが条件となる。その意味で稀少な宝石を見つけ出すような難しさがあるが、ダブルバガーは現在の企業価値の正当な評価(解散価値以下では評価されないということ)のみで達成できる場合もある。その沸点の低さが低PBR銘柄のアドバンテージといっても過言ではない。

 低位株でなおかつPBRが解散価値の半値未満(0.5倍未満)にある銘柄では、まず、エンジンバルブの大手で電気自動車(EV)向け部品開発にも傾注しているNITTAN<6493>が面白い存在だ。このほか、ENEOS系で貨物輸送を手掛ける丸運<9067>、中堅ゼネコンでアジア地域での高層住宅で実績が高いナカノフドー建設<1827>、西日本を地盤とする飼料の老舗企業である日和産業<2055>などがある。
 
 あすのスケジュールでは、7月の第3次産業活動指数が発表されるほか、午前中に3カ月物国庫短期証券の入札も予定されている。海外では、8月の中国工業生産高・小売売上高・固定資産投資・不動産開発投資、8月の中国70都市の新築住宅価格、8月の中国失業率、ロシア中銀の政策金利発表、7月のユーロ圏貿易統計、8月の米鉱工業生産指数・設備稼働率、8月の米輸出入物価指数、9月のNY連銀製造業景況指数、9月の米消費者態度指数(ミシガン大学調査・速報値)などがある。(銀)

出所:MINKABU PRESS

最終更新日:2023年09月14日 17時37分

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