AndDo Research Memo(6):2023年6月期は売上高及び各利益が過去最高を更新(2)
■業績動向
2. 財務状況と経営指標
And Doホールディングス<3457>の2023年6月期期末の資産合計は83,027百万円と前期末比17,532百万円増加した。これは主に、ハウス・リースバック事業及び不動産売買事業における保有物件増加等により棚卸資産が19,120百万円、有形固定資産が3,463百万円それぞれ増加したほか、棚卸資産の流動化及び匿名組合投資利益の計上に伴い投資有価証券が1,177百万円増加した一方で、現金及び預金が4,005百万円、営業貸付金が2,278百万円それぞれ減少したことによるものである。なお、棚卸資産と有形固定資産の増加額は、2022年6月期のハウス・リースバック物件すべてを販売用不動産と仮定して遡及した場合の増加額である。
負債合計は67,632百万円と同15,989百万円増加した。これは主に、工事未払金が423百万円、短期借入金が8,073百万円、一年内返済予定の長期借入金が2,605百万円、長期借入金が5,135百万円それぞれ増加した一方で、未払金が251百万円、長期預り保証金が122百万円それぞれ減少したことによるものである。
安全性の指標は、流動比率が前期末比12.2ポイント上昇し173.9%、自己資本比率が同2.6ポイント低下し18.5%となった。2023年6月期は、積極的な不動産の仕入れにより棚卸資産と有利子負債が増加し、結果として自己資本比率も低下した。ただ、棚卸資産に関しては2023年6月期が最大と見込んでおり、今後は棚卸資産とそれに伴う有利子負債の増加ペースは緩やかになっていく見通しである。これに伴い、自己資本比率も上昇してくることが想定される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水陽一郎)
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提供:フィスコ