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富田隆弥の【CHART CLUB】 「"月末・月初に高値"のリスクに注意」


◆8月31日の満月はスーパームーン。東京では夜に雲が途切れ、くっきりと大きな月を見ることできた。さて、カレンダーは9月となり、季節は晩夏から秋へと移る。とはいえ、残暑はなお厳しく、台風の発生も相次ぐ。気候が秋らしくなるのは、やはり「お彼岸」を待つことになりそうだ。

◆9月になったばかりだが、東京ディズニーリゾートやUSJなどのテーマパークでは早くも「ハロウィーン」のイベントの宣伝を始めた。さらに百貨店業界はなんと「おせち料理」の予約を開始している。気忙しい時短の世とはいえ、まことに商魂がたくましい。証券界も負けてはいない。来年から始まる新NISA(少額投資非課税制度)を控え、ネット証券大手2社は日本株の売買手数料の「無料化」をこの秋にも始めるという。これが株式市場の活性化につながることを願いたい。

◆さて、日経平均株価は8月31日に前日比285円高と4日続伸。日足チャートは3万2200円台にある25日移動平均線と75日移動平均線を抜いてきた。TOPIX(東証株価指数)は31日に2336ポイントの高値を付け、8月1日の年初来高値2337ポイントに肩を並べた。

◆注目されたジャクソンホール会議(8月24日~25日)を通過し、NYダウは8月30日まで4日続伸。米国株の上昇を背景に、東京市場も「リスクオン」の姿勢を強めた。出来高も夏枯れから通常の水準に戻り、秋相場への期待を募らせる。ただ、日経平均株価は7月、8月と月初めに月間の高値を付けている。

◆チャート的には、8月1日の高値3万3488円を抜くまではリバウンド(アヤ戻り)の域である。7月3日高値の3万3762円から週足9本(一目均衡表の基本数値の変化日)を数え、サイコロジカルラインやRCI(順位相関指数)など日足の短期テクニカル指標が高値圏に接近している。そして、8日にはメジャーSQ(先物・オプション特別清算指数算出日)を控える。日経平均株価はまだ乱高下しやすく、9月も序盤の動きには注意が必要だ。「変化日と満月が重なる高値」となるリスクも燻る。

(8月31日 記、次回更新は9月9日を予定)

情報提供:富田隆弥のチャートクラブ

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