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証券取引所が指定する制度信用銘柄のうち、買建(信用買い)と売建(信用売り)の両方ができる銘柄
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6238 フリュー

東証P
1,110円
前日比
-26
-2.29%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
14.7 1.37 3.51 2.17
時価総額 314億円
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【村瀬智一が斬る!深層マーケット】業績に安心感ある銘柄への押し目買い意欲が強まるか


「業績に安心感ある銘柄への押し目買い意欲が強まるか」

●日経平均株価は節目の3万2000円割る

 日経平均株価は、米国の金融政策や中国経済を巡る先行き不透明感などにより調整が続き、心理的な節目だった3万2000円を割り込んだ。米長期金利の上昇が指数インパクトの大きい値がさハイテク株の重荷となり、NT倍率は先物中心限月で一時14.00倍を割り込む場面も見られた。国内企業の決算発表が一巡したこともあり、手掛かり材料に欠ける状況の中、外部環境の影響を受けやすい需給状況となっている。また、来週はジャクソンホール会合が予定されており、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演などを受けた米国市場の動向が警戒されやすい。

 また、来週はエヌビディア<NVDA>の決算発表が予定されている。市場のコンセンサスとしては材料出尽くしにより調整が強まるとの見方が大勢とみられ、期待感は高まっていない。そのため、決算発表後の初動で材料出尽くし感が広がったとしても、その後アク抜けが意識される可能性も十分あり、アドバンテスト<6857>[東証P]などを見直すタイミングとなる展開もシナリオの一つとして意識しておきたい。

 とはいえ、大局的には外部要因に振られやすい需給状況であることを鑑みて、今回は第1四半期決算で通期計画に対する進捗率の高かった銘柄を中心に注目したい。市場が不安定な中では、業績に安心感のある銘柄への押し目買い意欲が必然的に強まりそうだ。

●今後、活躍が期待される「注目5銘柄」

◆フリュー <6238> [東証P]
8月10日に発表した2024年3月期第1四半期(4-6月)の連結営業利益は前年同期比93.7%増の13億1500万円で着地した。通期計画に対する進捗率は52.6%に達する。円安による仕入れ原価の上昇で、アミューズメント専用景品の利益率は低下傾向だが、クレーンゲーム市場の拡大と複数の人気IPの商品化による相乗効果などで売上規模が拡大している。アニメフィギュアなどのホビーグッズは訪日外国人の人気も高く、インバウンド関連の一角としても評価されそうだ。株価は決算発表の翌営業日である14日に窓を空けて急伸したが、その後の調整で上昇してきた25日移動平均線に接近しており、リバウンド狙いのタイミングとなろう。

◆ニップン <2001> [東証P]
8月4日に発表した2024年3月期第1四半期(4-6月)の連結営業利益は前年同期比2.2倍の54億4700万円となり、通期予想の営業利益に対する進捗率は43.6%に達した。経済活動の正常化に伴う外食産業の回復に加え、原材料や各種コストの上昇を背景に段階的に実施した価格改定が業績を押し上げた。穀物市況やエネルギー相場の動向は警戒されるが高止まりでの推移にとどまれば、価格改定の浸透効果による業績上振れ期待が高まろう。決算評価で2080円まで買われた後は利食いがみられるが、押し目待ち狙いのスタンスで臨みたい。

◆ダイコク電機 <6430> [東証P]
8月10日に発表した2024年3月期第1四半期(4-6月)の連結営業利益は前年同期比21倍の48億3700万円で着地し、通期計画の42億円を既に超過した。昨年11月よりスマートパチスロ、今年4月よりスマートパチンコの導入が始まり、関連製品の需要が拡大している。スマート遊技機登場による業績好調は予想されていたが、引き続きパチンコホール運営企業の活発な設備投資需要に期待したい。株価は決算評価により15日に5340円まで買われて上場来高値を更新。その後は調整を見せているが、支持線として意識される25日線水準まで下げてきたことで、リバウンド狙いのタイミングとなろう。

◆日本特殊塗料 <4619> [東証P]
8月9日に発表した2024年3月期第1四半期(4-6月)の連結営業利益は前年同期比16倍の6億4100万円で着地。併せて通期の営業利益を従来予想の20億円から28億円に上方修正した。塗料製品の販売価格見直しや主要顧客である自動車メーカーの国内生産が回復傾向にあることが追い風となる。修正した通期計画に対する進捗率は22.9%にとどまるが、2021年3月期を底に業績は順調な回復をみせている。株価は上方修正が好感され、発表翌日の10日は年初来高値の1276円まで買われた。その後は調整を見せているものの、1200円処での底堅さが意識されている。

◆東プレ <5975> [東証P]
8月10日に発表した2024年3月期第1四半期(4-6月)の連結営業損益は31億5500万円の黒字(前年同期は9億5800万円の赤字)で着地し、併せて通期の営業利益を従来予想の100億円から110億円に上方修正した。修正した通期計画に対する進捗率は28.6%と特筆すべきものではないが、本業の儲けである営業利益が改善傾向にあることを素直に評価したい。半導体不足の影響が緩和したことにより、プレス関連製品事業は国内や北米で物量が増加。また、定温物流関連事業も、部材不足や主要取引先企業におけるシャーシ出荷停止の影響が薄らいだ。足もとでは25日線が株価の支持線として機能している。

(2023年8月18日 記)

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